お知らせ : ページ 30

網戸固定用の板バネ

愛知県のお客様から、輸入網戸に付いていた部品がなくなってしまったので、手配をお願いしたいというご相談を頂きました。

何でも国産のYKKのサッシに付いていた輸入の網戸ということらしいのですが、国産のサッシに「Made in North America」と刻印された輸入の網戸が付属しているというのは、あまり聞いたことがありません。

もしかしたら、アメリカのサッシを輸入してYKKが自社の製品ラインナップに加えていたのかも知れませんね。

そして、先週の土曜日に部品が付いている正常な網戸を当社までご持参頂き、見せてもらいました。なくなったのは、写真にある板バネのようなステンレス製の網戸固定部品。

網戸のフレーム中央に明けられた2つの小さな穴に差し込む形で、この部品が取り付けられています。窓枠に網戸を挿入した際にこのバネ部品が反発することで、網戸がサッシに固定されて外れなくなるという仕組みです。

小さくて簡単な部品ですが、これがないと網戸はサッシに固定出来ません。この部品は、アメリカの部品メーカーで調達出来る汎用パーツですから、然程心配しなくても調達することは可能です。

ただ、これを1つだけ輸入するにしても、多くの人に手間を掛けさせる訳ですから、送料や通関費などの諸費用の方が高くなるのは仕方ないですね。

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間違えちゃいました

ローウェン(Loewen)製ケースメントサッシ用に調達した開閉金物のオペレーター。

よく調達するオペレーターだから、入荷してもよく見ていなかったのですが、今日何気なしに確認したら、短いアームの方が先端に行くに従って一段下がっているではないですか。

大抵の場合は、アームが上に上がっているものが多いのですが、キャラドン(Caradon)のサッシなんかでは下がったアームのものが使われています。今回は、そちらのタイプのものを手配してしまったらしいのです。

もうすぐ取付け・交換に行く予定なのに、とんだ失敗をしてしまいました。と言いながら、バックアップ用にもう1個上がったアームのものを用意していますので、今回のミスでお客様にご迷惑をお掛けすることはありません。

弘法も筆の誤りと言いますが、専門知識のある私でもこういうケアレスミスをしてしまうのですから、改めて注意をするよう心掛けなければいけません。

<関連記事>: 部材の特定はお客様にてお願いします (2023年9月30日)

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基礎断熱のシロアリ被害

こちらの写真は、基礎の外側に断熱材のスタイロフォームを施工してあったおうちがシロアリの被害に遭った様子です。

スタイロフォームとは、発泡スチロールのような素材で食べても栄養にはなりませんが、柔らかいのでどんどんかじって進むことは可能です。

ですから、真っ白なスタイロフォームの中は縦横無尽にシロアリの蟻道が走っていますし、蟻道を作る為にシロアリが持ち込んだ土が断熱材を変色させています。

スタイロフォームの表面には、基礎幅木と同じように化粧モルタルがきれいに塗ってありますから、まさか中でシロアリが巣くっているとはお客様も思ってもみませんでした。

敷地の土の中にいたシロアリが、スタイロフォームの中に入り込み、何年も掛かって建物の床根太や柱材にまで侵入していくということはよくあることです。

勿論、シロアリや光や乾いた空気を嫌いますから、決して人間が見えるような場所には現れません。5月の連休くらいにシロアリが羽アリとなって飛び立ちますが、それよりも地面からの侵入の方が侵入経路としては多いかも知れません。

基礎の断熱材が土の中に埋もれているようなおうちは、いくら防蟻処理を実施してあっても無駄な努力だと思います。外壁周辺の室内からシロアリ被害が確認されたおうちは、一度専門家に相談してみることが大切です。

<関連記事>: 基礎の外断熱は非常に危険 (2023年7月26日)

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あまり聞かないトラブルですね

静岡県のお客様からスライディング・パティオドア(掃出しサッシ)の召し合わせ(閉めた際にドアとドアが重なり合う中央)部分から風が入ってくるという相談を頂きました。

こちらの輸入窓は、アンダーセン(Andersen)の樹脂サッシのようですが、輸入サッシは元来気密がよく作られていますから、内外の空気が流入するなんてことはあまり聞いたことがありません。

写真は、お客様が対策として毛羽立ったモール材を後付けされた召し合わせのインターロッキング部分ですが、この位置に装着するものかどうかを含めてチェックが必要です。

また、インターロッキング部分には何らか純正のウェザーストリップが付いているようにも思いますが、それが脱落してしまったのか、劣化して機能しなくなっているのかも写真だけでははっきりしません。

お客様曰く、2枚のドアが中央付近に寄っているなどという案内もあり、それではドアとドア枠との間にも隙間が生じてしまうのではないかとも思います。

インターロッキングの部材の問題なのか、取付け位置の問題なのか、何らかのウェザーストリップの問題なのか、はたまたドアの位置が変なのかを詳しく調べる必要がありそうです。

勿論、お客様自身でそういうチェックが出来れば、私たちは修理に必要な部材を調達して交換に伺えば済むことですが、それが分からないとなれば私たちがお邪魔して調査する以外にはありません。

取付けした建築業者さんの施工ミスかも知れませんし、その後の補修の失敗が更にトラブルを助長したのかも知れません。何れにしても、まずは正しい状態に戻す工夫をすることが大事ですね。

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今回はご依頼頂けませんでした

茨城県のお客様からヴァイスロイ(Viceroy)製スライディング・パティオドア(掃出しサッシ)の部材の調達についてご相談を頂きました。

こちらがその部材で、ドアハンドルに付属するロックレバーと網戸に付いているロック機能付きの取っ手です。

おうちを建てた住宅メーカーさんからは部品を調達出来ないのか、私たちに手配が出来ないかという連絡を頂きました。

ロックレバーはよくご相談を頂く部材ですから、特に問題なく調達することは可能です。また、網戸の取っ手については、多少大きさが違う感じのようですが、同じ形状のものは手に入れられそうでした。

ただ、私たちは殆どの部材の在庫を持ってはいませんから、どうしてもカナダからの調達にそれなりの費用が掛かってしまいます。

(全てのドアや窓のメーカーの部品をある程度在庫出来ればいいのですが、資材屋さんではない小さな名古屋のビルダーが膨大な数の在庫を持つことは、需要が少ない輸入住宅事業では資金的にも場所的にも不可能と言えます)

今回のお客様も、私たちが在庫を持っていて安く簡単に入手出来るとお考えになっていたようですが、海外からの送料や通関費、関税・国内消費税といったものは別途個別に掛かってきますので、円安・インフレもあって高い金額でしか手配をすることは出来ません。

その為、お客様の考えていた予算には合わず、結局調達はキャンセルとなりました。ただ、こういう部材は今後増々手に入りづらくなってきますし、価格もどんどん上がります。製造中止となればそれこそ終わりです。

勿論、私たちのような輸入資材の専門家がいつ仕事を止めてしまうかも分かりませんから、そうなったら後の祭りになってしまうでしょうね。

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腐ったダブルハングが復活

長野市のお客様のおうちにあるマーヴィン(Marvin)のダブルハングサッシに新しい建具(障子)を装着してきました。

上窓建具の木枠が雨漏れで腐ったことで、新しい建具を調達して付け替えるという作業を行ったのですが、マーヴィン自体は国内市場から撤退していて同じ建具を調達することが出来なくなっていました。

そこで今回装着したのが、シエラパシフィック(Sierra Pacific)製の新しい上下の建具とそれらを装着する為の側枠レール材。

幸いマーヴィンとシエラパシフィックとでは、建具を取り付ける為の基本的な寸法が同じで、取付け寸法通りでオーダーすればシエラパシフィックのものでもマーヴィンの窓枠に装着することは可能です。

但し、側枠レールやその中に付いているバランサーの仕様が異なる為、建具だけでなく、これらの部材も同時に交換することが必要となります。

当然、取付け時には建具の開閉調整などもやらなければなりませんから、慣れない人では交換が難しいかも知れません。

そうして無事に建具等を新しくしたのが、写真の窓です。隣にはオリジナルのマーヴィンのダブルハングがあるのですが、細かな点で違いがあるものの、並べて比べても然程違和感はありません。

アルミクラッドのダブルハングは、雨漏れで木枠が腐るトラブルが発生しますが、このように違うメーカーの建具を使って復旧・修理することが可能です。

また、今回入れた建具の木には、コアガードという腐らない技術が使われていますし、屋外側のガラス防水やティンバーケアによる木部防水塗装も実施していますので、将来同じトラブルが発生することはありません。

<関連記事>: マーヴィンのダブルハング用です (2023年10月18日)

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見たことがない輸入サッシですね

愛知県の建築・不動産業者さんから、中古住宅の窓ガラスが割れたので修理を依頼出来るかというご相談を頂きました。

こちらが頂いた写真ですが、引き違いの召し合わせに近い処のガラスにヒビが入っています。

写真を拡大してみると、どうやらペアガラスの内側のガラスが割れている感じがします。

サッシは、輸入の樹脂サッシにも見えるのですが、古いアルミサッシのような感じにも見えます。また、通常は召し合わせ付近にクレセント・ロックの金物が付いているものなんですが、そういうものも見当たりません

そういう点で、ちょっと見たことがない形状の輸入サッシです。窓メーカーは、エンパイア・パシフィック(Empire Pacific)という会社なんですが、今は存在していないのかよく分からない感じです。

輸入の引き違いの多くは、片引きと言って片方の建具だけが開閉して、もう片方はハメ殺しのFIXサッシとなります。

両方の建具が可動する珍しいタイプならいいのですが、片引きのタイプであれば屋外側にある建具の方がハメ殺しになっているでしょうから、今回ガラスが割れた方の建具はFIXということになるかも知れません。

ハメ殺しの場合は、建具を窓枠から外すことが難しいですから、万一ガラスを押さえている押縁材が屋外側に付いている場合は、外部足場がないと作業は出来ません。

写真では押縁材がどういったものなのかやどちらに付いているものなのかが、全く分からない状況ですから、やはり現地調査を実施しないと修理の可否を含めて確認することが出来ないですね。

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固着して簡単には外れませんね

昨日、水漏れしたセラトレーディング(Cera)製洗面用混合水栓の修理を実施してきました。

築11年ですから比較的新しいおうちですが、道路の水道工事による砂等の混入やハンドルをギュッと閉めてしまうという誤った操作でカートリッジバルブが破損してしまうことはよくあります。

(砂がバルブに噛むとバルブが欠けてしまいますし、指1本で軽く操作出来るのを国産のゴムパッキンの要領で力一杯回してしまうと同様にバルブが割れてしまいます)

今回はお湯側も水側も両方漏れを起こしていましたから、ハンドル操作が原因だったかも知れません。

カートリッジバルブは、水栓ごとに交換の仕方が違いますから、事前に部品図などを確認してから作業を行わないと、やり方が分からず間違った修理方法を取ってしまうので、注意が必要です。

特に今回と同様の輸入水栓の場合は、ナットなどがインチで出来ているものが多いですから、ミリのレンチなど使うとナットが舐めて使い物にならなくなります。

また、長く使われてきたものは、錆などが出て外れなくなっていますから、ナットはバカになるわ、バルブは外せないわ、大変なことになるケースもあると思います。

そうなると、水栓金具自体を交換する以外に方法はありませんから、水道屋さんからはありきたりの国産水栓を勧められたりして、嫌な思いをするかも知れません。

そういう意味では輸入水栓に慣れた人に依頼することは元より、水栓の清掃や調整もやってくれる気遣いのある人にお願いすることが大切です。

勿論、街の水道屋さんでもそういう人はいらっしゃると思いますが、そういう人はなかなかいないですよね。

<関連記事>: ポタポタ水が止まらない (2023年10月6日)

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製造時期が微妙です

蛇口から水がポタポタ落ちてくるというので、お客様からお問い合わせを頂きました。

こちらの水栓金具は、モエン(Moen)製の洗面水栓。

レバーハンドルを外して、台座部分の中身が見える状態になっています。

レバーと台座とが外れないようにする為の固定部品がレバー側に付いているのですが、中で割れてしまってかけらが取れてきています。また、台座の中には、水漏れを起こした原因のカートリッジバルブの頭も見えています。

こういう状況だと、固定部品とカートリッジバルブの2つを交換しなければいけないと思いますが、水とお湯のレバーがありますから、その両方を一緒に交換しておいた方がいいでしょう。

(一見問題がないように見える方も使用期間は同じですから、不具合側と同様に経年劣化が進んでいるはずです)

ただ、この時期のこの水栓金具は、丁度使用部材が入れ替わるタイミングで、どの部品が使われていたのかを特定する必要があります。

また、古い時代の部品の一部は、既に手に入らなくなっている可能性もありますので、カナダのメーカーに直接連絡して確認しなければなりません。

英語で書かれた仕様書や部品図などを確認しながら、英語で問い合わせをするのって普通の工務店さんでは無理かも知れませんね。

<関連記事>: 同じシリーズでもこんなに違います (2024年4月6日)

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ローウェンにはこのバランサー

こちらは、カナダ ローウェン(Loewen)社のダブルハングサッシに装着されるバランサーです。

形状的には、同じアルミクラッド木製サッシであるマーヴィン(Marvin)の古いダブルハングのものと同じだと思います。

上下する重い建具を吊っているバランサーですが、その主な材料は吊りヒモと鉄製のバネ。

これらは、経年劣化でヒモが切れたり、バネが錆びて伸び縮みをしなくなったりしますから、15年くらいで定期交換することが求められます。

よくお金が掛かるからと直さないで放置される方もいらっしゃいますが、普段開け閉めしない上窓のバランサーも常に重さが掛かった状態になっていますから、知らないうちに劣化は進んでいるものです。

もしそうした窓のバランサーが突然切れてしまったら、どうなるでしょう?その場合は、上窓が突然落下したり開けた窓が止まらず下に落ちたりしますから、最悪ガラスや木枠が破損するという危険性があります。

また、輸入サッシは、交換部品を含めて突然生産中止ということがありますから、いつ部品が手に入らなくなるかも不安です。

(勿論、輸入サッシの製造期間が何十年というものも少なくないですから、今日明日どうにかなるなんてことにはならないですが、私たちのような人間がいつこの仕事を辞めてしまうかも考えなければいけません)

何れにしても、今後も輸入価格が高くなっていくでしょうから、直せるものは直せるうちにメンテナンスをしておくことに越したことはありません。

<関連記事>: 劣化したローウェンのバランサー (2023年9月23日)

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