お知らせ : ページ 26

止水バルブは手に入ります

こちらは、私共が新築させて頂いた輸入住宅に付いている輸入の洗面水栓。

吐水口から水がポタポタ落ちてくるということで、お客様から連絡を頂きました。

水栓金具は、カナダのアクアディス(Aquadis)製なんですが、この会社は10年くらい前に倒産してしまい、部品の供給もありません。

こういう場合、日本では途方に暮れて、他のメーカーの水栓金具に交換するというのが常道なんでしょうが、北米の住宅資材ではそうではありません。

確かにこちらの水栓メーカーは存在しませんが、使われている専用の止水バルブ(セラミックカートリッジバルブ)は、今でも部材メーカーで手に入れることが出来るのです。

お客様からはまだ注文するかどうかの連絡はありませんが、手配をして欲しいとなれば、調達することは可能です。ただ、納期は少々掛かりますので、その点は予めご了承頂かなければなりません。

北米ではクリスマス前から年末年始の休暇が始まっていますから、手配をするにしても年明けになるかと思いますが、修理の相談は早めにして頂けるとご不便も少なくなると思います。

輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの皆さんのお役に立てて頂ければ幸いです。

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鍵が開けられないのも厄介です

愛知県内のお客様から掃出しサッシ(スライディング・パティオドア)の鍵が掛かったまま開けられなくなったという相談を頂きました。

窓は、アメリカのサミット(Summit)製樹脂サッシ。

写真は、同じおうちに取付けられている同じ仕様の掃出しサッシの鍵の様子です。

黒いレバーを操作すると、ロックラッチが飛び出してくるモーティスロックと呼ばれる鍵が付いています。ロックラッチが非常に丈夫に出来ていますし、ラッチが受け金物にガッチリ引っ掛かってしまうと、力ずくでは鍵を開けるのは相当大変です。

それだけ防犯性は高いと言えますが、不具合を起こしてしまうと素人のお客様ではなす術がありません。私たちの元にも年に何回か同じような相談を頂きますが、都度現場の状況を確認してロックの解除へと出向きます。

こういった不具合が起こる前には必ず最近鍵がおかしいということが何度かあったはずですから、そういう時は早めに専門家に相談をすることは大切です。

一番ダメなのは、まだ使えると言ってそのままにしておくことです。家をちゃんと整備しておくことは、メンテナンス費用の削減や泥棒に対する抑止効果にもつながります。

新築時に大金を使ったのに、10年毎の修理メンテナンスにその10分の1も使わないなんて、ナンセンスだと思いませんか?

<関連記事>: 雨に弱いからではありません (2024年2月16日)

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ワイヤーで吊るのは見たことがない

岡崎市にある中古の輸入住宅のメンテナンスについて、不動産屋さんから問い合わせを頂きました。

修理を行った上で今後販売をする予定とのことで、不具合のある輸入サッシの補修をして欲しいとのことでした。

シングルハングサッシの可動する下窓建具が、一番下まで閉まり切らないということで、修理が可能かどうか見て欲しいそうです。

窓メーカーは分からないらしく、新築した住宅メーカーに記録がないか不動産屋さんから聞いてみて頂けるそうです。写真はその不動産屋さんから頂いたのですが、下窓建具を室内側に倒して両サイドの窓枠内には特に不具合らしき様子は見受けられません。

ただ、そこに装着されているバランサーから伸びた吊りヒモが、糸ではなく金属製のワイヤーらしいのです。輸入サッシをいろいろ見てきましたが、ワイヤーで建具を吊っているというシングルハングは今まで見た記憶がありません。

恐らくバランサーを交換して調整してやれば、ちゃんと閉まるようになるとは思いますが、そういったバランサーが手に入るかどうか調べてみないとはっきりした回答は出来ないですね。

勿論、その前に一度現場で調査を実施して、どういった形状・寸法のものが装着されているかを確認する必要があります。

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スーパーシールのバランサー

以前半田市の輸入住宅に取り付けられていた不具合バランサーについてブログ記事に書かせて頂きましたが、ようやく代替のものを入手することが出来ました。

こちらがそのシングルハング用バランサーですが、バランサーの太さや先端のバランスシューの幅といったものも既存のものに合致しています。

このバランサーは、スーパーシール(Super Seal)という樹脂窓シリーズのもので、ハード(Hurd)が製造を担っていました。

現在でもハードを吸収合併したシエラパシフィック(Sierra Pacific)という会社が樹脂サッシも作っていますが、スーパーシールというシリーズでは製造をしていません。

その為、アフターメンテナンスの部材は、メーカーでは供給不能のものも出てきています。今回のバランサーもその類のもので、メーカーから送られてきた部材は全く既存のものとは違うものでした。

そこで再度適合するバランサーを探してもらい、今回調達したものが送られてきたという訳です。形状が全く同じではありませんが、取り付けるに当たって問題となる点は全てクリアしていますから、代替としてはちゃんと機能を果たすはずです。

全く同じでないと使えないなんて頭が固い人もいるかも知れませんが、専門知識と経験を備えていれば、使える部材でメンテナンスすることも可能ですから、専門家に相談することが大切です。

<関連記事>: 少し変わった形状のバランサーです (2023年3月21日)

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そのうちガラスも脱落します

愛知県のお客様から、輸入サッシについていくつか不具合があるので相談に乗って欲しいという連絡を頂きました。

窓は、今は亡きサミット(Summit)製アルミクラッド木製サッシ。(尚、サミットは、ウェンコ(Wenco)と表示された時期もありました)

ご相談を頂いた不具合の1つが、このダブルハングサッシ。階段室の途中にあり、手の届かないくらいの高さの位置に存在します。

一見見た目もきれいな窓なんですが、よく見るとガラスの外の方にいくつか白いものが見受けられます。よくよく見てみると、上げ下げ窓の上窓の建具の下側の枠が外れて落ちてきている感じです。

太く見える白いものが下枠の屋外側アルミカバーで、細くぶら下がって見えるものは、そこに付けられていたウェザーストリップ(気密パッキン材)です。

上窓の下枠材が脱落しているということは、下枠に固定しているロック(鍵)の受け金物もそのうち脱落する可能性もありますし、上窓のペアガラスも同様に下へ落ちてくる恐れもあります。

屋外側のアルミカバーとガラスとの間から雨が浸入し、木枠を腐食させたことが原因だと思いますが、新築から早い段階で予防措置を取っていればこうした問題は起こらなかったと思います。

今回の不具合以外にもバランサーの状態等を確認して、枠材の交換で対処すべきか、上下の建具ごと交換すべきかを検討していきたいと思います。

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吊りヒモを換えても元には戻らない

こちらは、窓メーカー不明の上げ下げ窓に付いていたチャネルバランサー。

輸入のシングルハングサッシではメジャーな部品ですが、建具(障子)と窓枠との間に隠れているので、普段目にすることはありません。

これを確認出来るのは、バランサーが破損したり不具合があったりして外に飛び出してきた時。

写真のように吊りヒモ(糸)が切れてしまったり、バネが錆びて正常に伸び縮みしなくなったりしたら、窓枠の隙間から顔を出します。

こういう時、お客様の中には吊りヒモを新しいものに換えることで直そうとする方もいらっしゃるようですが、一時的には直ってもそれ以外の部分も経年劣化していますから、近い将来また不具合を起すかも知れません。

重いペアガラスが入っている建具を片手で軽く持ち上げられるのは、こうしたバランサーが支えてくれているからですから、窓を快適に開け閉めする為に15年程度で定期的に交換することが大切です。

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位置調整も必要です

こちらは、札幌市のお客様から問い合わせを頂いた輸入サッシのロック本体。

ローウェン(Loewen)製の4連ボウウィンドウのケースメントサッシに取り付けられたロック金物ですが、ロック受けの金物を引っ掛ける為の白いプラスチック・パーツが割れて、鍵を掛けることが出来ません。

このアルミクラッドの木製ケースメントサッシには、上下2ヶ所にロックが付いていて、そのどちらも破損してしまっているようです。

こういう場合はロック本体の交換となる訳ですが、今は白いパーツが改良されたのか、ロック本体も新しくなっています。

見た目としては古いロックも新しいロックも全く変わらないのでいいのですが、白いパーツに引っ掛けられる側の受け金物を新しいタイプにしないと、白いパーツがうまく作動してくれません。

ですから、ロック本体だけを調達しても鍵が掛からないということになってしまいます。ただ、ロック本体とロック受けを交換したらスムースに鍵が掛かるかと言えば、そうでもありません。

鍵の部分が破損した原因を考えてそれを解決してやらないと、またすぐに鍵が壊れてしまうリスクがあるのです。

恐らく、サッシの建具(障子)の建て付けが悪いことで、窓枠に建具が真っ直ぐ引き込まれていない為に建具のどこかが窓枠に当たり、それ以上建具が閉まらず隙間が空いた状態(十分に建具が引き込めていない状態)で無理にロックを掛けようとしたことが、破損の原因です。

窓枠や建具の周辺をきれいに掃除して、ウィンドウヒンジや受け金物の位置調整、潤滑剤の塗布といったメンテナンスを行うことが、これを解決する方法です。

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閉まらなくなったケースメントサッシ

一宮市のお客様から、クランクハンドルを回しても最後まで窓が閉まり切らず僅かに開いたままの状態になるとの相談を頂きました。

サッシは、ヴァイスロイ(Viceroy)製のケースメントサッシですが、こういう場合の原因はオペレーターの不具合か、サッシの周囲の掃除不足、ウィンドウヒンジの不具合又はそれらが複合したものと考えられます。

今回、まずはオペレーターの状況を、写真を送って頂き確認しました。オペレーターのハンドルを接続する回転軸には問題はなさそうですが、ギアの部分に摩耗が見受けられる感じです。

窓が閉め切る直前にオペレーターが動かなくなるという感じでしょうから、ある一定の場所までくるとギアが空回りするということでしょうから、オペレーターアームの位置をその場所に来るように動かして、そこでギアが噛み合わなくなるかをチェックしなければなりません。

そこでオペレーターに問題がないようであれば、ウィンドウヒンジの周囲や窓枠の状態を確認して、調整作業を行います。オペレーターのギアに問題があるようなら、部材の調達・交換を行い更にウィンドウヒンジや窓枠周囲の掃除などを行う計画です。

ヴァイスロイという窓メーカーは、現在存在していませんが、まだこのオペレーター自体はカナダから調達可能ですから、問題なく修理出来ると思います。

<関連記事>: 建具が当たって、窓が閉まらない (2023年12月27日)

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何もないと調整出来ない

こちらは、名古屋市の輸入住宅にお邪魔して、輸入玄関ドアの建て起こしを調整している様子です。

輸入の木製ドアは非常に重く、その為開閉によるドアヒンジへの負荷も大きくなります。

毎日何度も開け閉めするドアですから、長い間に頑丈な金属製のドアヒンジも摩耗してきます。そうなると、ドア自体が自然に下がって、敷居にドアが擦ってきたり、ドアラッチや鍵が引っ掛かったりするようになります。

それを放置していると、鍵が破損して防犯上の問題が生じたり、ドアが重くて開けられなくなりますから、早めにドアヒンジを交換してドアの下がりや傾きを調整してやることが大切です。

私たちは、まずドアがどの程度下がっているのかやどのくらい傾いているのかを確認し、どのくらい調整してやればいいのかを決定します。

その後、作業に取り掛かるのですが、重いドアが付いたままヒンジを交換しようとすると、ドアが更に下がってしまったり傾いてしまったりするので、写真のように様々な道具を駆使して重いドアの位置を固定します。

日本の建具屋さんや大工さんは、重量のあるドアには慣れていないばかりか、海外製の専用工具も持ち合わせていませんから、こうした調整を行うには相当な苦労と技術が伴います。

いい仕事をする為には、やはりいい道具やいい腕、それと場数が大切です。私たちが輸入住宅の新築やメンテナンスに長けているのは、深い専門知識と様々な現場があったからです。

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排水フタの開閉金具

こちらは、洗面ボウルに取り付けられた排水管等の金物の様子です。

排水管にはポップアップと呼ばれる排水フタを手動で開閉する金具が取り付けられているのですが、フタがうまく開閉出来なくなったとの連絡を頂きました。

ポップアップ自体は、輸入の水栓金具に付属している金物なので、国産の配管類では代替が出来ません。

排水フタの不具合の多くは、ポップアップロッドと呼ばれる長い棒状のものが、排水管内で腐食して欠損が発生することが原因です。

でも、ポップアップロッドの欠損だけでなく、ポップアップバーとロッドとの連携が取れていない場合でもフタの開閉が出来ないことがあります。

何年か前にポップアップロッドは交換した記憶がありますので、今回の問題は連携の問題かも知れませんが、ポップアップバーからロッドが外れないように固定する金属製のクリップ部品が付いていないようですから、それを装着してやる必要もあります。

排水フタの調整と共に、なくなってしまった部品も一緒に取付けてやれば、ポップアップの機能も安定するかも知れませんね。

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