お知らせ : ページ 21

昨日に引き続き・・・

昨日、ハード(Hurd)製ダブルハングサッシのバランサー部品について記事を書かせて頂きましたが、今日はサミット(Summit)のバランサーについての記事です。

こちらの写真のものが、サミットのバランサースプリングとバランス・シューになりますが、スプリング(バネ)はハードのものと全く変わりません。先に付いている樹脂製のバランス・シューのみが、形状や大きさに違いがあります。

当然、スプリングは建具(障子)の大きさ・重さによって、長さや強度が違ってくるのですが、それはハードもサミットも同じです。

こちらのバランサー部品はサミットのダブルハングサッシから外したものなんですが、兄弟会社のウェンコ(Wenco)のものも同じと考えていいように思います。

ただ、サミットにしてもウェンコにしても、バランス・シューの形状が製造時期によって変わっているようですから、一概に全てこの部品という訳ではないことに注意すべきでしょう。

昨日お話ししたように、このタイプのバランサーはスプリングに不具合があることよりもバランス・シューが劣化して破損することで、窓の開閉が出来なくなる確率が高いようですから、しっかり不具合調査を行った上でどの部品を交換すれば直せるのかを判断するようにしたいものです。

ただ、バランサーの修理よりも、雨漏りによる木製建具の木の腐りの問題の方がこれらのサッシでは深刻ですから、まずは外部の防水処理を行うことをお勧めします。そうすれば、大きな修理を行わずに、長く美しいサッシをお使い頂けるはずです。

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スプリングは使えるかも・・・

こちらは、ハード(Hurd)製アルミクラッド・ダブルハングサッシに装着されているバランサー部材です。

窓の両サイドのジャムと呼ばれるプラスチックの側枠の中に入っているので、あまり見たことがないというお客様も多いかも知れません。

バランサーは重い建具を常に吊っているので、壊れてしまうと窓が開けられなかったり、窓を開けてもストンと落ちてきたりしますから、そうなる前に修理してやる必要があります。

ただ、写真にあるバランサースプリングは、メーカーでの供給はされておらず、部品メーカーでも手に入れることは難しいといった状況です。

そうなるとバランサーは直せないんじゃないかと思われるかも知れませんが、バランサーの不具合の多くはバランサースプリングではなく、そこに装着されている白いバランス・シューの破損であることが殆どです。

幸い私たちはバランス・シューを入手するルートを持っていますから、スプリングはそのままにシューだけを交換して窓を元通りに戻せます。

ただ、こうした部品を交換するには、建具を外して窓を分解してやる必要がありますから、結構大掛かりな仕事になります。そういう点では、私たち ホームメイドに修理をご依頼頂く方が手間も時間も省けるように思います。

あと、バランサー以外に側枠のジャム自体に問題があるケースも、最近見受けられるようになってきました。

樹脂で出来ている為、バランス・シュー用の切れ込み部分が劣化で割れてきて、溝の中からバランス・シューが飛び出してくるという不具合が起きるのです。

こうなると劣化したジャムを交換する以外方法はありませんが、ジャムはスプリング同様製造中止になっていますから、交換不能な状況です。

そうなった場合、どうしようもないかと思うかも知れませんが、ハードを吸収したシエラパシフィック(Sierra Pacific)社が、建具を含めた交換用キットを提供してくれますから、お金の問題は別にして窓を直すことは可能です。

尚、このバランサースプリングは、サミット(Summit)やウェンコ(Wenco)のダブルハングサッシにも使われていますから、バランスシュー(形状はハードと異なる)の交換で直る可能性は高いです。

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半円窓のガラス交換

先日、ダブルハングの建具が腐ったという記事を書かせて頂いた愛知県の輸入住宅ですが、それ以外にもこちらのハーフサークルウィンドウ付きダブル・ケースメントサッシにも不具合があります。

木製のフレームがしっかりしていて美しいアルミクラッド木製サッシですが、こちらも雨仕舞が悪くペアガラスに内部結露が見受けられます。

こちらの輸入サッシはサミット(Summit)製ですが、兄弟メーカーのウェンコ(Wenco)同様ガラスの周囲からの雨漏れリスクが存在します。

勿論、そういう知識が新築した住宅メーカー(工務店)さんにあれば、事前に屋外側のガラスを防水処理することで問題の発生を抑えることが出来るのですが、日本の建築屋さんは知識も経験も全くないのが実情です。

ですから、この窓は以前にも新築した工務店さんが補修をしているらしいのですが、結局また同じような不具合に悩まされているようです。

ペアガラスには模様の入ったフィルムが室内側に張ってあるのですが、室内側のガラスの結露を少しでも抑えようと思ったからだそうです。

結露の原因は、雨が木製建具の中に入り込んで、そこの木に蓄えられた湿気(水分)が部屋側に出てきて悪さをした為だと思われます。根本原因はサッシの雨漏れですから、それを直さなければサッシの不具合はいつまでも続きます。

今回、半円窓やその下のケースメントのペアガラスを外して新しいものと入れ替えるのですが、以前このメーカーの半円窓のガラス交換をした際は、木製の押縁(ガラス押え)を外すのが結構大変だったことを覚えています。(ガラスの厚みを計測するのも、専用工具がないと出来ません)

当然、2階の半円窓のガラスを外すには、外側の接着シール(防水材)を切らないといけませんから、外部足場を設置して作業を行います。

それだけでも余分な費用が掛かってしまいますが、ここできちんと直しておけば、今後心配するような事態にはなりませんからその価値はありますよ。

<関連記事>: ガラス交換前の事前調査 (2024年3月21日)
<関連記事>: 建具の分解作業 (2024年5月23日)
<関連記事>: 下枠だけ作り直しです (2024年6月28日)
<関連記事>: まずは、ケースメントのガラス交換 (2024年8月20日)

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返事がないなぁ~

詳しい住所は分かりませんが、愛知県にお住まいというお客様から網戸のコーナー部品が欲しいというご相談を頂きました。

窓は、カナダの輸入サッシの技術を導入して製造しているクレトイシというメーカーの樹脂サッシです。

サッシとしては国産ではありますが、使われている部材は輸入のものになっていますから、網戸のパーツも国産サッシのものとは異なります。

ですから、写真にあるコーナー材も北米で一般的に使われているもので、クレトイシから調達することも輸入で調達することも可能です。

ただ、使われているサッシが本当にクレトイシのものかどうかは、まだはっきりしませんから、それを確認してからでないとメーカーは対応してくれないと思います。

クレトイシは出荷記録の管理がしっかりしていて、自社で製造したものでないと、交換部材の提供をしてくれません。

そういった点では、製品の確認や交換部品の特定もしやすいのですが、クレトイシのものかどうか、出荷先が記録にあるか、といったことが分からないと手配が出来ないということも起こり得ます。

(地番が変わる区画整理地で建てたおうちや何棟も建築された建売住宅などの建物だと、メーカーの記録との整合性が取れない可能性もあります)

何れにしても、お客様の住所等やご希望の必要数などをお伺いして手配を進めたいと考えていますが、そういったことの私共の質問に対し返事をまだ頂いておりません。

個人情報の提供に神経質な人が多くなってきているとは思いますが、それを嫌がるケースでは手配の仕様がありませんから、私たちがお手伝いすることは非常に難しくなってしまいます。

別に、そんなんでしつこく営業をするような人間ではないですし、それでどうこうなる話ではないと思うんですけどね・・・。

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引き手が届きました

先日、ポケットドア用取っ手(引き手)部品が破損したので、交換品を手配するという記事を書かせて頂きましたが、予定よりも随分早く入荷してきました。

丁度他の調達部品の出荷があったので、それに運よく載せてアメリカから届きました。

この部品は、単に壁に隠れたドアを引っ張ってきて開閉するという空錠タイプと、それに加えて内鍵が掛けられるタイプの2つが存在します。

今回入荷してきたのは空錠タイプで、鍵を掛けることは出来ません。鍵付きにするのは、トイレ用のポケットドアや場合によっては洗面用に使うこともあるかも知れません。

この部品は真鍮(しんちゅう)の無垢材で出来ていますから、ちゃんとケアをすれば、美しいアンティークブラスになってくれると思います。

こうした部材も長年使っていると、破損することもあるでしょうから、そういう場合はご相談下さい。

<関連記事>: 上手に作りましたね (2024年2月19日)

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白熱電球を交換出来ます

地球温暖化抑制の観点から白熱電球や蛍光灯の国内生産が終了して、随分時間が経っています。

でも、相変わらず電球の温かみや雰囲気を好きでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回アメリカから輸入した電球が、こちら。岐阜県海津市で外装リフォーム中の輸入住宅に付ける輸入の玄関灯に取り付ける為に手配をしました。

E26と呼ばれる一般的な電球ソケットに対応していますから、白熱球の代わりとして問題なく使えます。また、蛍光灯のようにピカッと白い光を発するものでなく、白熱電球のようなオレンジがかった温かみのある光で照らします。

こちらの電球は、オレンジ色をしたLEDのフィラメントが4本入っていて、まるで古いエジソン球のように光るのもいい感じです。これであれば、レトロな雰囲気にも合うでしょうし、白熱球のような電気や熱も減らすことが可能です。

(因みに、このLED電球は800ルーメンスの光を発するのに8Wしか電力を使いません。また、その寿命は15,000時間以上です)

それから、明かりを調節する調光機能にも対応していますから、本物の白熱電球のようにお使い頂けます。

ライトがオブジェクトの色を引き出す能力 (つまり、演色) を測定する為に使用されるCRI(演色評価数)も、「80 +」 ですから、洋服の色もよりカラフルに、よりビビッドに見えるはずです。

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雨が降ると当たってきます

以前別件でおうちのメンテナンスをさせて頂いたお客様から、玄関ドアのメンテナンスをして欲しいというご相談を頂きました。

輸入の木製ドアは、高級ドアで有名だったバファレン(Bufferen)製。

木目の感じからすると、素材は優しい木目の米ツガ(ヘム・ファー)のような気がします。

ドアが僅かに傾いている為に、雨が降ってドアの木が膨らむと、向かって右上部分がドア枠に当たって、ドアクローザーでは閉まらなくなってしまうらしいのです。

また、晴れの日はドアクローザーで閉まるものの、デッドロックのサムターンが固くて回らない(強く引っ張ってドアを閉めないと、デッドロックバーがドア枠の受け金物のヘリに当たってバーがストライクの穴に入らない)そうです。

こういう状況の場合、ドアがその重さで戸先側へ倒れ込んでいるだけでなく、ドア自体が歪んでいることが考えられます。

となると、単純に2次元方向だけを直すというよりは、3次元でドアの位置を直さないと全ての不具合を解消することは難しいと思います。

腕のいい建具屋さんであれば、こういう難しい仕事も工夫して直してしまうはずですが、そういう建具屋さんは本当に少なくなりました。

でも、私たち ホームメイドは、こういう難しい調整も難なくこなします。それは、こうした不具合をいくつも見てきましたし、それをどうやったら直せるのかを常に考えて作業をしてきたことが糧になっています。

勿論、そういった経験や知識の他にも、作業の為にドアを固定する道具やドアを水平にする道具、重いドアを持ち上げて高さを調整する道具など、様々な特殊工具や材料も準備していきます。

直しようがないくらいに曲がったりひねったりしているものもあるかも知れませんが、特殊な場合以外殆どの輸入ドアの修理・調整は可能です。

あと、木の膨張・収縮をある程度抑える為には、ティンバーケアのような木部専用の屋外防水塗料で塗装しておくことが大切です。

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ヒサシがあると、雨漏れ対策にもなります

こちらは、現在リフォーム工事を行っている岐阜県海津市にある輸入住宅。

リビングの掃出しサッシ(スライディングパティオドア)の前には大きめの石張りテラスがあって、なかなか素敵です。

ただ、東向きのペラウィンドウ(Pella)製掃出しサッシは雨風の当たりが強く、雨漏れによる不具合がありました。

そこで、今回掃出しサッシの上に大きめな雨除けのヒサシ(キャノピー)を後付けすることとなりました。如何でしょうか、このデザイン。私の友人の金属加工屋さんに頼んで、本物のアイアン製キャノピーをオーダーで製作してもらいました。

重量は80kg程度あると聞いていますから、下からだけでなく上からも吊って強度を出しています。色もサッシの外装色に合わせて、少し薄めの緑色にしていますから、雰囲気はバッチリだと思います。

少し費用は掛かりましたが、せっかくのリノベーションですから、市販の安いヒサシで雰囲気を台無しにする訳にはいきません。新築から何も手を入れていないという方は、メンテナンスのついでに何かひとつ素敵なことをやってみると、家は随分よくなりますよ。

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これを直すにはテクニックが必要

福岡のお客様から、掃出しサッシ(スライディングパティオドア)の鍵が破損したので交換したいというご相談を頂きました。

こちらのロックケース(バックセット)のロックラッチが破損して動かなくなっているようです。

ですから、ロックケースだけの問題であれば、ハンドルやロックレバーを交換する必要はないのですが、連動して壊れていれば同時に交換しなければなりません。

この輸入サッシのメーカーは、ヴァイスロイ(Viceroy)。カナダでも結構手広くやっていたメーカーですが、何年も前に倒産してしまいました。

また、ヴァイスロイのサッシに使われている部材は、非常に特殊なものが多く、こちらのロックケースやハンドルセットも他社では見掛けない代物です。

それでも、私たち ホームメイドは代替の交換部材を調達することは可能なんですが、写真の正面に写っているフェースプレート(カバー)だけは手に入れることが出来ません。

フェースプレートの奥にあるロックケース本体は入手可能ですから、既存のフェースプレートを本体から外して、新しい本体に付け替えてやれば使えるようになりますが、両者を接続する部分が鋳物で出来ている為に、取り外したり固定したりする時に割れて破損する可能性が非常に高いのです。

そういうことを慎重に作業しても、恐らく難しいと思いますので、破損した場合の補修方法を考えておかなければ、リスクの高い仕事になるかも知れません。

また、ロックラッチが破損した原因は、部品の経年劣化ではなく無理に操作をしたことだと思いますので、ロックが楽に掛けられる状況までドアの建て起こしを調整してやらないと、また同じトラブルになりますよ。

こうした部材の破損は、殆どが何もメンテナンスしていないことが原因の調整不足ですから、輸入サッシは悪くありません。でも、住宅メーカーや工務店のケア不足・知識不足を棚に上げて、これを製品不良だと主張する業者さんもいるらしいです。

何とも情けない話だと思いませんか?そういう点で、日本には建築のプロは少ないんでしょうね。

<関連記事>: 福岡へ出張修理 (2024年5月8日)

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他とは違う形状です

こちらは、先日届いたアンダーセン(Andersen)製ダブルハングサッシ(上げ下げ窓)用のバランサー。

バランサーは、重い開閉建具をバネの力で吊って、人間の労力を減らしてくれるばかりか、開けた建具を途中で離してもその位置をキープするという機能も果たしてくれます。

通常の輸入上げ下げ窓は、窓の両サイドに金属製の長い棒状のバランサーが仕込んであって、そこに内蔵されたバネで窓を開け閉めする形です。

でも、アンダーセンのものは、アルマイトの弁当箱のような形をしていて、これが窓の上枠内に仕込まれています。機能としては全く同じなんですが、形状や部材の位置がそれぞれ異なっているのです。

ただ、このアンダーセンのバランサーは、交換する際にいろいろな部材を外したり、手順が面倒だったり、結構バネが強くて怪我のリスクがあったりと厄介な部分もあります。

やったことがないというお客様は、最初からご自身でやるのではなく、手慣れた専門家の作業を見て、勉強してからご自身でも作業をしてみるという方がいいかも知れません。

何れにしても、どのバランサーもおおよそ15年くらいで定期的に交換するようにして頂くと、いつでも快適に窓を開けて頂けます。

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