アルミクラッドの木製輸入サッシなのに、ガラス付近が結露を起すという輸入住宅(木造2x4工法)にお住まいのお客様から、屋根裏の状況写真を撮ってもらいました。
屋根を支える屋根垂木(たるき)と呼ばれる材木と屋根材の下地となっている構造用合板と接する部分に黒い染みが出来ているのが分かりますか。また、垂木には水が流れたような跡がありますし、垂木の一番高いところが更に黒くカビて変色している状況です。
こうした状況は、普通雨漏りと勘違いしがちですが、実際は室内の暖かい湿気のある空気が屋根裏まで上昇して、寒い冬の屋根付近で水分に変化することで発生する結露の場合が殆どです。その証拠に夏場はいくら湿気が多い空気であっても、屋根裏が水(雨)で濡れている状況はありません。(湿気でジメジメはしていますが・・・)
こういう場合、暖かい空気を外に放出できる換気棟を必要量設置することで解消することが可能です。
ただ、このおうちの場合、グラスウールの断熱材が密閉された袋に入っていない露出した状況ですから、湿気や水分が中に入って使いものにならないかも知れません。恐らくこの断熱材は、24時間の換気装置を屋根裏の熱からカバーする為に設置されたものなのでしょうが、アルミの気密袋に入れている意味がなくなっています。
まあ、私たちならセルロースや天然羊毛を断熱材に使いますから、吸放湿作用を働かせる為に逆に断熱材を極力露出させますが・・・。
何れにしても、このまま屋根裏の結露を放置すれば、合板や垂木、断熱材が傷んでしまい、交換を余儀なくされますから、早めに対策をしなければなりません。こういう住宅は、実は日本に相当多いというふうに思っていますので、機会があれば小屋裏を覗いてチェックして下さい。
この問題は、木造でも軽量鉄骨造でも起こります。発見が早い今なら、少しのカビや染み程度の汚れだけで済むかも知れませんよ。結露や換気の問題等でお困りの方は、お問い合わせ下さい。
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