2014年7月11日にナショナル・ジオグラフィックが、「鳥の減少は殺虫剤が原因か?」という記事をNETに上げた。農薬として広く使われているネオニコチノイドが、虫を殺すだけでなく、それを食べる鳥までも減少させているというものだ。
ネオニコチノイドのような農薬が、直接鳥に作用した為に起きた現象であるとは言い切れないようだが、ネオニコチノイドが自然の食物連鎖の鎖や生殖循環をどこかで切ってしまっている可能性は否定し切れない。(遠因として、当然人間のアレルギー疾患、生殖や精神への影響もあるのでしょう)
この薬剤(殺虫剤)のことは、2013年1月4日に書いた「薬剤でのシロアリ予防はあり得ない。最高の予防は目視!」という記事で紹介したが、シロアリが来ないような構造で家づくりをするという基本を忘れて、シロアリが来た時に殺すという対処療法に頼る建築技術の未熟さがこんな問題を引き起こしているように感じる。
千年の都、京都には古い寺社が所狭しと建っている。その建物の多くは、風通しをよくしたり、人の目に触れやすい建て方をしたりしているだけで、薬剤に頼るようなものは殆どない。勿論、そうしたことをしていてもシロアリに食べられることはあるだろうが、それを早めに発見し対処してきたから、歴史が生まれたのである。
それは、薬剤の力ではなく、人力(観察力や注意力)であったことは容易に窺い知れる。
大手住宅メーカーでは、防蟻処理剤として「安全性の高いネオニコチノイド系薬剤」というフレコミで未だに新築物件で施工していますね。一旦食べられた状況を回復する為に何らかの薬剤を用いることは必要悪として仕方ありませんが、最初から薬剤を塗っておけば安心などという思想は間違っているように思う。
根本的な問題として、いつになったら日本の住宅が世界レベルになれるのでしょう?
こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
<関連記事>:やっぱり、薬は体に悪そうだよなぁ~ (2013年5月31日)
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