自宅から出火してお隣の住宅が類焼してしまったり、台風や突風で自宅の屋根瓦が飛ばされて、お隣の家に被害を与えてしまったりした場合、皆さんはどう対処しますか?
良心のある多くの皆さんは、自分のところの火や物が落ち度のないお隣に被害を与えてしまったのだから、修理や建て替えの費用を何とかしなきゃいけないと思いますよね。そう、それが人情というものです。
でも、民法上では、自然によって引き起こされた被害や故意による火災でない場合は、実は損害賠償する責任はありません。でも、道義的責任やご近所付き合いの為に、補償をしなきゃいけないと考える人もたくさんいるんです。
特に、人間的な繋がりの強い地方や地域であったりすると余計にプレッシャーが掛かってくるものです。「あんたの家から飛んできた瓦が当たったんだから、・・・」なんて言われると自分の責任だと思っちゃいますよね。
ただ、普通の火災保険に加入しているだけだと、自宅の損害については補償の対象になるんですが、隣家の分まで保険が使えるかと言えば、そうではないのです。そう、民法上の責任がないですから、保険会社も支払いの義務を負うということはないんですね。
そんな時、最近の火災保険には、「類焼損害・見舞費用特約」というオプションが組み込めるものがあることを覚えておいて下さい。住宅ローンを組んだ際に金融機関から加入を勧められる火災保険では、こういう特約があるということをろくに説明もされませんから、見過ごされることがよくあります。
だから、こういうことでもプロのアドバイスが必要なんですね。
勿論、特約を付ければその分費用も発生しますから、プロの意見を聞きながら、地域の事情や自分たちの考え方、懐具合によって総合的にご判断頂くようにして下さいね。
因みに、私は建築屋であって、保険屋ではないですからね(笑) そうそう、私たちがよく使う輸入のアスファルト・シングルのような軽い屋根材や火に強いレンガ積みの外壁なんかは、お隣に迷惑を掛けるリスクが少なくなるかも知れません。
家に関する保険の加入や見直しについて詳しく知りたいという方は、ご相談下さい。
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