内装(インテリア)に施工する枠材について、いろいろお話ししていますが、今回は廻り子(Crown、クラウン)について書かせて頂きます。
窓やドアの飾り枠として用いるのが、ケーシング(Casing)。そして、フローリングと壁との境に用いるのが、幅木(Baseboard、巾木)というお話はご理解頂けましたでしょうか。廻り子というのは、天井と壁との境に用いる飾り枠のことを言うんですね。
最近、シンプル・モダンのおうちでは、この廻り子を付けないで納める施工も多く見受けられますね。それは、インテリアをシンプルに見せるという意図もありますが、廻り子を取り付ける手間を減らすというコスト・ダウンの目的の方が大きいのではないでしょうか。
実際、ここに廻り子を回さない施工だと、家が自重で下がってきたり、地震で家が動いたりすると、クラック(割れ)が入るリスクが大きくなるのです。
そういう割れが入っても、廻り子が回っていれば、見苦しい割れを隠してくれます。(構造的な損傷で割れが入った場合は問題ですが、この箇所では見た目だけの問題です)
また、廻り子によって、部屋の輪郭がはっきりとしてくるので、部屋全体のフレームもしっかりしてくるという効果も期待出来ます。ですから、納まりが悪い場合を除いて、廻り子は回すべきだと思います。
そして、写真のように曲線を駆使した廻り子を取り付ければ、その部屋の豪華さが一層増してくると言えるでしょう。この廻り子のデザインですが、北米のモールディング・メーカーには数えきれないくらいの種類が存在します。シンプルなものもちゃんとありますから、安心して下さい。
ですから、インテリアをシンプル・モダンにしたいという場合でも全然大丈夫なんです。
これらの枠材ですが、舶来品は木製の無垢材やMDFのもの、国産ならばプラスチックのものや塩ビ・シート張りのMDFなどが存在しますが、やっぱり無垢の木で出来たものがいいですよね。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
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