外壁にレンガを使いたいというのは、邸宅と呼ぶに相応しい輸入住宅や高級住宅を建てたいという人の要望であることが多い。日本人に人気のフランク・ロイド・ライトが設計した建物でも、レンガが使われるケースが多いことも、憧れを抱く要因なのかも知れない。
犬山の明治村にも保存されている旧帝国ホテル本館の正面玄関もそうした彼の作品であることは言うまでもない。
そんなレンガの外壁だが、今日本で行われている施工の殆どは、薄いスライス・ブリック(レンガ・タイル)を外壁面に張り付けた「レンガ張り」。ライトが設計した頃のように、レンガを積んで外壁を造るなんてことは時間も手間も掛かるから、絶滅してしまったと言っても過言ではない。
まあ、そんな「レンガ積み」を続けているうちの会社は、絶滅危惧種ですなぁ~(笑)
でも、旧帝国ホテルや東京駅のレンガ積みは、関東大震災でも全く崩れたりしなかったんだから、その耐震性は折り紙付き。レンガ・タイルより数段重い本物の積みレンガの建物が、どうして地震に強かったか?
それは、「レンガ張り」が建物の構造に張り付いて、構造体に大きな負担(重量)を掛けるのに対し、「レンガ積み」は建物外壁の外側の基礎の上にレンガを積むので、構造体には1gも重量負荷が掛からないからなんですね。(計算表参照)
現在一般的な「サイディング張り」の外壁も「レンガ張り」と同様に構造体に張り付きますから、こちらも相当な負担です。
他にもいろいろなメリットがありますが、それはまた次回。レンガ積みの家は、費用以上の価値があります。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
<関連記事>: レンガ・タイルは、将来メンテナンスが必要になる (2012年9月17日)
※ この「お知らせ」ページは、「カテゴリー」や「タグ」のキーワードをクリックすることによって、興味のある関連記事を検索頂けます。どうぞご活用下さい。尚、写真及び記事の著作権は、当社に帰属します。無断での転載・引用はご遠慮下さい。