家の性能を評価・PRする住宅メーカーやビルダーが、多くなってきたような気がする昨今。やれ、Q値だC値だ、スマートハウスだ、太陽光発電やオール電化だ、熱交換型24時間換気や全館空調だ、長期優良住宅だ、なんてね。
勿論、ホームメイドだって、そういう住宅設備や数値を使ってお客さんの輸入住宅を建てているんだから、お互い様なんじゃないの?なんて思ったりもするんだが、それだけが本当に家の性能と言えるのだろうか。
性能とは、そこに暮らす人たちが、長く快適に暮らす為に必要とされるものの価値であるはずだ。性能を高めることが目的ではなく、それによって建物の価値を上げることを消費者に提案しているとも言えるかも知れない。だから、家を長く愛着が持てる素敵な空間(価値ある豊かな暮らし)にする為には、計算上の数値や設備ばかりが立派だって意味はない。
実際には、そこに使われる色やデザインこそが、やすらぎや落ち着きといったものを人々に与えているのではないだろうか。人間は、感覚で物事を判断しているのだから、視覚や嗅覚、聴覚などで判断される雰囲気やイメージといったものも性能と考えるべきであろう。
ところで、最近、街中でも外壁を塗り替えしている住宅が多く見受けられるようになった。アベノミクスの為か、増税前に急いでやってしまおうということなんだろう。でも、その殆どが以前の状態よりも格好悪くなってしまっている感じがする。
恐らくお客さんは金額や商品にばかり捉われていて、肝心な塗装の色や全体的なデザイン・バランスまで目が行っていないのだろう。確かに安いことは大切かも知れない。でも、価格よりももっと美しく家を再生させることの方が重要じゃないだろうか。
街の塗装屋さんやビルダーで、デザインや色を勉強している人間は何人いるだろうか?素人のあなたが選んだ色をいい色だなんて言って、そのまま施工しているだけじゃないですか?
そんな状況で、色を提案したり、隣家とのバランスを考えたりして、地域的な価値を向上させるなんてことは不可能に近い。
新築でもリフォーム(リノベーション)でも、外装やインテリアの色やデザインは、最重要項目であるべきだと私は思う。そこが、そのおうちの寿命を決めると言っても過言ではない。皆さん、色は性能なんですよ。
こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
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