建物の周囲のコンクリートが、ひな壇のようになっていますね。幅がおおよそ150mmあるのですが、ここに厚さ90mmのレンガが外壁(外装材)として積まれていきます。このひな壇は、実は建物の下全体に敷かれたベタ基礎がそのまま張り出したものなんです。
このコンクリートの厚みからも分かるように、屋根までレンガを積んでもビクともしない基礎強度を持っています。構造が木造の輸入住宅本体とレンガ積みの外壁とが、こうして別々に基礎の上に載ってきますから、いくらレンガが重くても構造体には何ら負担は掛からないという訳です。
また、同じベースの上に構造体とレンガの外壁(外装)とが載っていますから、地震の揺れも同じように対応します。これって、耐震性においては結構重要なことなんですよ。
それに対して、スライス・ブリックのようなレンガ・タイルを張った建物は、写真の青い部分(構造体)に全て張り付くこととなります。建物にしてみれば、コバンザメのようなタイルが体中にくっつくのですから、重さで建物が少しずつ圧縮されるリスクを背負ってしまうんですね。
まあ、それはサイディング張りでも同じですから、外装材としてはレンガ積みが一番軽い構造体を実現出来る建材と言えるのです。
でも、建物の長い外周全体にレンガを積む訳ですから、大変な労力と時間が掛かります。今の日本には、こういう面倒な仕事をしようという職人は殆どいません。だから技術も途絶えてしまいました。
私たち、ホームメイドは、レンガ積みのプロをカナダから招聘して施工します。わざわざ呼ぶのは、その技術の高さに於いては、日本人では敵わないからです。
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