豊川市N邸のキッチン・ダイニングの吹き抜け空間に組まれたタワー型の内部足場。この吹き抜けは結構巨大ですから、仕上がった時にはダイニング・レストランのような風情のデザインになると思います。
2x4工法でこういう吹き抜けを造る際に用いられるのが、バルーン工法。軸組の在来工法のように、1階と2階とを貫く通し柱を施工して、吹き抜けの壁を1枚のパネルのようにしてしまうというのが、この工法です。
普通、2x4工法では1階の壁と2階の壁はそれぞれ別々に造られて、それを2階の床組みを介して連結させるという手法を取りますが、そうしたことを床のない吹き抜けでやってしまうと壁の剛性が不十分になってしまいます。
その為、このバルーン工法が採用されるのですが、長い通し柱の場合どうしてもたわみが生じやすいという欠点も出てきます。
そこで、2階の床組みと同じ高さのところで転び止めと呼ばれる横木を入れて、通し柱をガッチリ固定すると共に、地震の際に2階の床に掛かる水平方向の力に壁全体で耐えるように工夫をしている訳ですね。
また、この転び止めを入れることで、万一1階の壁の中に火が入るような火災となっても、それ以上火が上に行けない「ファイアーストップ」という役目も果たしてくれます。
こうして壁の中のスペースを区切って小さくすることで、中の空気(酸素)量も限定出来ますから、火の回りも遅くなるのです。
通常の柱(スタッド)も407mm又は455mmの間隔で全体的に入っていますから、壁の中の仕切りとなる柱が在来工法よりも多く、火災の際に逃げる時間を稼ぐ要因ともなっています。
私たちの輸入住宅で採用する2x4工法って、合理的でしょ。
だから、自然素材の木造でありながら準耐火構造に認定されているんですね。更にこのおうちは、外装がレンガ積みですし、外壁面材も耐火材のモイスですから、なかなか燃えるのは難しいかも知れません。(油断は禁物ですが・・)
但し、どこのビルダーもこういう気遣いをしているかは、知りませんよ(笑) 私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
※ この「お知らせ」ページは、「カテゴリー」や「タグ」のキーワードをクリックすることによって、興味のある関連記事を検索頂けます。どうぞご活用下さい。尚、写真及び記事の著作権は、当社に帰属します。無断での転載・引用はご遠慮下さい。