今回は、根太(ネタ)レス工法

今回は、根太(ネタ)レス工法

通常、2x4工法では、土台の角材の上に床根太と呼ばれる140mm高の2x6材で下地を組む。その上に床合板を施工すると1階の床が完成する。

その際に使われる構造用合板は、普通のメーカーであれば12mm厚、私たちなら15mm厚の少し強度を高めた耐震床合板である。

ただ、最近は玄関のアプローチ階段の上がりを少しでも減らして、お年寄りにも優しい家づくりを提案することも多くなってきた為、敢えて床根太を組まずに、直接土台の木の上に床合板を載せる根太レス工法を採用するケースが増えてきている。

勿論、床根太を使わない分、少しお値打ちに仕上がるのだが、床下地がない分、構造床合板で強度を上げてやる必要が出てくる。だから、そういう場合、ホームメイドでは無垢のフローリング(15~20mm厚)よりも厚いサイズの24mm厚という構造用耐震床合板を使う。

そうすると、床下地140mm+通常の床合板15mm-根太レスの床合板24mm=131mm 分、1階の床高を抑えることが可能となる。おおよそ階段の1段分だから、バリアフリーではこれは大きい。

でも、水害の危険がある地域でこれをやってしまうと床上浸水のリスクが大きくなるという側面もある。

だから、そうした地域にお住まいのお客さんとは、その判断について相談することが絶対なんだが、そんなことを全く話もしないビルダーが殆どだろう。

豊川市 N邸は、基礎の立ち上がりも150mm幅にした。通常は120mmだから、これも耐震強度的には強化となる。

そして、基礎パッキンから洩れる光をご覧下さい。このくらいしっかりした通気が床下全面に取れていますから、床下の湿気でシロアリが来るという心配は殆どありません。(勿論、ベタ基礎ですし・・・)

また、土台にも木曽ヒノキの芯材(一番中心の堅くて匂いの強い部分)を使っているので、ホウ酸塩系やネオニコチノイド系などのシロアリ駆除剤を使用しなくても大丈夫だと考えています。(やはり、シックハウス症候群やアレルギーの方が深刻ですから・・・)

(シロアリは、食べるものがなければ、ヒノキだって金属だって噛り付きますが、そこに行きにくいような工夫をしてやれば、他の食べ物へと方向を変えてしまうはずです。それくらいシロアリは弱いし、家以外にも食べるものは存在します)

シロアリが侵入しにくい環境を自然に作り出し、法隆寺のように長く使われる建物を造ろうというのが、私たちの輸入住宅です。(古いお寺で、薬剤が使われて長持ちしたなんて話は聞いたことがないですよね)

それから、床合板の下には、50mm厚の断熱スチレンボードが入れてある。だから、1階の床断熱層は、50mm断熱ボード+24mm床合板+20mm無垢パイン・フローリング=94mm(約10cm)もの厚みになるんですよ。

ライフサイクルを考えた強度と耐久性、自然の摂理に逆らわない施工って大切ですよね。余分なことはしない、無駄なことはしない、必要なことはとことんやる。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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