耐震用帯金物は、慌てて留めない

耐震用帯金物は、慌てて留めない

2×4(ツーバイフォー)の木造構造体が出来上がった豊川市のレンガの家 N邸。

この次に外壁で行う作業は、耐震用の帯金物の留め付け。最初から金物を留めることはしない。石膏ボードや屋根材を載せて暫く経ってから最後に留める。

それは、建物に本来掛かる重量負荷と出来るだけ同じくらいの重りを構造体に背負わせて、垂直方向に沈ませる。(建方工事直後は、屋根や内装の資材も施工していない最も軽い状態ですから)

もしそのまま軽い状態で留めてしまうと、どんどん荷が掛かってきた時に金物が緩んでしまう。強い地震の上下振動があった場合、緩んだ金物は強い引き抜き力に耐えられず伸びたりちぎれたりしてしまうから、いざという時その役目が果たせない。

だから、時間を掛けて十分な荷を掛ける必要があるんだが、短期間に施工する現代の建築ではそれがないがしろにされる。大手住宅メーカーでは、2ヶ月程度で完成させる住宅もあるようだが、そんな工期はまともな建築では考えられない。

30年ももたないようなローコスト住宅ならまだしも、100年以上の耐久性をコンセプトにしている輸入住宅はそれでは出来ない。

早い安いうまいは、牛丼屋だけでいいのではないか。

そうそう、帯金物の取付け位置は、柱材などの下地があるところじゃなきゃダメですよ。面材のMoissや壁合板だけじゃ十分釘が留まりませんからね。これがいい加減だと、帯金物を入れる意味はありません。

こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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