先日ご案内するとお話しした鶴清の和室です。さすがに料亭の大広間ですから、床の間も豪華ですね。
両袖に幅一間(1.8m)程の床脇を備え、中央の床の間は一間半(2.7m)もの広さがあります。
そして、画面右手の床脇との境界には、床柱を通すのではなく、吊り柱という技法を用いて飾り壁の幅を更に広くするデザインとしていますね。それにしても、左の床柱の槇の木も見事ですし、左の吊り柱ももったいないくらいの太さです。
中央の飾り床には、大きなクジャクの掛け軸が飾られていますが、中国では、クジャクは平和と繁栄への祈願を表すと言われています。
研修旅行の宴席としては、もってこいの絵面です。因みに、こちらは板床ではなく、畳床を用いています。
格天井も本当に立派でしたよ。天井板は、笹杢の杉の一枚板です。今の住宅メーカーなら紙に木目がプリントされたラミネート天井材なるものが使われていますから、何とも悲しくなりますね。
畳のヘリも茶室の設え通り、黒ベリですから引き締まった感じがしませんか。
話し始めるとどんどん隠れた納まりが出てきますが、このくらいにしておきましょう。あとは、皆さんが各自勉強するか、私の次回和室講座を楽しみにしていて下さいませ。勿論、皆さんのおうちを造る時に、ご相談頂いても構いませんよ。
私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
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