最近の安全志向で、あまりお目に掛かれなくなったステップ・フロア。土地の高低差などを利用して、同一階で高さの違う床をわざと作る仕掛けのことを言います。
そういう手法は、建物に特別な印象を与えたり、広さや奥行き感を持たせることが可能となります。北米では、こうしたフロア・デザインをよく見かけますが、床のリズミカルな雰囲気が支持されているからなのでしょう。
ここ愛知県半田市のK邸も斜面の上に建っていますからその高低差を使って、玄関まわりとリビング・ダイニングとで高さの違う1階フロアを実現しています。通常は、2~3段程度ですが、ここはもっとありますね。
ですから、玄関を入ってすぐのホールの天井の高さは、4m。そんなに広くない場所ですが、吹き抜けのように広さを感じさせてくれる空間を生み出しています。
でも、こうしてステップ(階段)をいくつか作るということは、段差が生じるということですから、お年寄りに優しくないという意見の方もいらっしゃるでしょう。
しかしながら、私たちはこう考えます。わざと階段の上り下りをすることで、普段から足腰を鍛え、老化を防止するという習慣付けが出来るのではないでしょうか。
勿論、既に足腰に問題を抱えてしまった方にそれを強制するつもりはありませんが、運動が不足するバリアフリーの弊害をちゃんと家づくりでも意識する必要があると思います。
こんな美しいオークの階段手摺が付いたステップ・フロアなら、きっと上り下りも楽しんで頂けるはずです。そういう楽しさや愛着こそが、長く健康を保ち、家を長く維持して頂く仕掛けではないでしょうか。
因みに、こちらのフローリングや階段材は、オークの無垢材です。こうしたデザインの建築をご希望の方は、ご相談下さい。
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