帯金物の固定は、急がない!

帯金物の固定は、急がない!

12月19日の日記で建方工事がスタートしたというお話をしましたが、年明け前にほぼ工事を終えることが出来ました。工事を担当してくれた大工のSさん、有難うございました。彼には、初めて建方を通しでやってもらいましたが、なかなか納まりもきれいです。

昨日は、スタッフの2人が、今年最後の現場清掃をしてくれました。私は、年明け早々の電気配線工事の為にお客さんに配線プランの提示を行いました。

さて、ここでまた仕事のウンチクを・・・。

木造2x4工法は、通常の在来工法のように柱や梁(ハリ)といった骨組みを最初に造って、床をその後に造るということはやりません。2x4の場合、下から順番に組み上げていきます。まずは、1階床組。次に1階壁、そして1階天井(2階床)、2階壁、2階天井、屋根伏せという作業です。

木は、本来立った状態で生育しますので、柱のように立った状態で上下から力を加えても鉄骨のような強い圧縮強度を持っています。逆に、木を寝かせた状態で上下に力を加えると圧縮強度が小さいので、木がつぶれて小さくなってしまいます。

ということは、床組や梁、桁のように木を横に寝かせた状態にする場所では、建物の重さによって圧縮され小さくなるんです。それを予め計算して造るというのが、この写真です。

このように、遊びや逃げと呼ばれる隙間を造っておくと、建物の狂いや歪みに柔軟に対応できるんですね。

だから、帯金物も最初はこのように建物に固定しないでおきます。重い屋根材やサッシ、石膏ボードを貼った状態にして、ある程度建物に負荷が掛かった時にこの金物を打ちつけます。(石膏ボードを張る工程が先になる場合は、材料だけを建物内に搬入して、建物にボードの重量が掛かった状況にしておきます)

そうすることで、帯金物のたわみや緩みが抑えられるという訳です。いや~、建築って深いですなぁ~。

私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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