赤毛のアンの家で有名なグリーン・ゲーブルス(Green Gables)。意味としては、緑の三角屋根(切妻屋根)ということなんでしょうが、ゲーブルは三角の妻壁部分を指しています。
日本では、寄棟や入母屋屋根が古い高級住宅のステータスだったようですが、北米でも切妻屋根はカジュアルな住宅であるようです。つまり、赤毛のアンの暮らしぶりも、この切妻屋根に暗示されているように庶民的な生活なんだろうということを読者に感じさせているんでしょうね。
こんなことを分かって本を読む人は、相当欧米の暮らしに精通している人かも知れません。
そんな庶民的な切妻屋根ですが、少しでもおしゃれにしたいというのは人情です。そこで、妻壁に写真のような飾りを付けることが、北米のクラシックなデザインの家で見受けられます。多くは、ポリウレタンを成型したものなんですが、私たちがお願いしているカナダの階段メーカーでは、写真のような木製の妻飾り(Gable Ornament)も作っています。
こうして屋根の先の方に付けると、壁から距離が出ますので、日光が当たると妻飾りの陰影が壁に映っていい感じですよね。実は、この妻飾りはいくつかのパーツを組み合わせて作られています。何故なら、全てが一体だと屋根の角度が違う場合、それに合せてオーダーで作ってもらわなければいけません。
それでは、効率が悪いですから、どんな角度の屋根でも対応出来るように部品を分割して角度調整を行っているという訳です。因みに、写真のものは、5つの部品から成り立っています。
この他にもいろんなデザインがありますから、遊んでみるのもいいですよね。但し、それだけ多くの製造メーカーを、ビルダーさんが知っているかにも依りますが・・・。
そうそう、今月末にグリーン・ゲーブルズのあるプリンス・エドワード島に建材視察ツアーで行ってきます。また、ツアーの様子はブログにて。こうしたデザインの建築をご希望の方は、ご相談下さい。
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