土台の木が、オレンジ色をしているのが分かりますか?
そう、これが防蟻処理の薬剤を塗ったところです。色は、オレンジ以外にグリーンやクリア(透明)なものもあります。着色は、塗ったかどうかを分かるようにするという意味だけです。
この現場は、S林業さんの現場でしたが、これが普通の住宅メーカーの施工と思って差し支えありません。また、メーカーの多くは、柱や壁の部分も床から1mくらいまで薬剤を塗っているのが殆どです。(多分、この後施工するんでしょうね)
土台は、ヒノキの集成材、柱はヒノキ又はスプルース(SPF)の集成材ようです。ヒノキは香りがあってシロアリが付きにくいのですが、集成材に使われる木は、まだ若い間伐材が多く使われます。間伐材は、堅い木の中心部(心材)が比較的少なく、辺材(木の外周部)と呼ばれる部分が多いのが特徴です。辺材は成長が盛んだった部分ですので、水分を多く含んでいて繊維が柔らかいのです。ですから、シロアリにとって集成材は、比較的食べやすいと言えるでしょう。
更に、薬剤は木の表面にしか塗布されていませんから、そこを突破されれば中身の部分は、食べ放題となる訳です。余談ですが、最近、防蟻処理に比較的安全なホウ酸(ボロン)を塗るビルダーもいるようですが、表面塗布であれば同様に駆除の意味はあまりないような気がします。
また、フローリングを貼る為の下地材として針葉樹合板が貼られていますが、オレンジ色の土台とほぼ同じ高さになっています。これは、生活環境のフローリングの直下に、こうした薬剤が塗られていることを意味している訳ですから、アレルギーやシックハウスなどの健康被害のリスクのことが気になります。
シロアリに食べられる前に、住んでいる人間に蓄積されるダメージの方が心配ですね。
私たちの施工と比べて、如何でしょうか? こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
防蟻処理に関する記事:「薬剤でのシロアリ予防はあり得ない。最高の予防は目視!」(2013年1月4日)
土台に関する記事:「土台になる木材は、木曽ヒノキ!」(2007年3月29日)
ムク材に関する記事:「ムク材の自然な割れは、当たり前」(2013年4月19日)
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