今までは、この写真のように土台を留めるアンカーボルトの座金とナットを土台に埋め込む為に、座彫りしていました。
2x4工法は、土台の上に床根太(床下地の材木)を載せる為、土台アンカーを土台の木より飛び出させることができないからです。
その場合気になるのが、断面欠損。彫った分だけ土台が削られて強度が落ちるという問題でした。
そんなに削る訳ではないから、耐震性に大きな影響はないと言ってしまえばそれまでですが、細かなことでも改善していく姿勢が大切だと思っています。だって、どんな大きな地震が来るか分からないですからね。
多分、ナットだけなら直径30mmくらいの穴を開ければ問題ないのでしょうが、土台アンカーが抜けないようにする為には大きめの座金(ナットの下に敷く板状の金属)は必修です。ですから、座金の大きさの分だけもう一回り大きな穴が必要になります。
当然、穴が大きくなれば、木の欠損による強度低下も大きくなるという訳です。
そこで、新たに採用したのが、この新型ナット。
これは、座金が一体成型されています。また、ナットの裏面に刃が付いていて、ナットを締めると自動的に土台を削っていくのです。
そうしてナット部分は土台の下の方に埋め込まれ、座金の部分は土台上面ギリギリの部分に設置されるので、断面欠損が殆ど発生しないというすぐれものなんです!
面白いものを考える人はいるんですねぇ。
でも、この座金ナットは、結構値段が高いんです。1件当たり、数十個使う訳ですから、バカにはなりません。勿論、それ専用の道具も必要ですから。
お施主様の知らないところでも、日々前進ですね。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
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