交換の仕方が手ごわいです

交換の仕方が手ごわいです

愛知県のお客様から、輸入サッシの上げ下げ窓が開けられないので修理調査をして欲しいというご相談を頂きました。

輸入窓は、マーヴィン(Marvin)のファイバーグラスクラッド木製サッシのインテグリティ(Integrity)というダブルハング。

上げ下げ窓が開けづらいとか、固くて女性では開けられないとかいう場合は、両サイドの窓枠内に装着されているバランサーと呼ばれる吊り金物に異常があるというのが一般的です。

写真は、動きが固い下窓建具を外し、上窓建具を一杯まで下げた状態で上下両方のバランサーを露出させた様子です。下窓用のバランサーの下に付いているクラッチと呼ばれる部品ですが、本来部品の中に内蔵されているはずの鋳物パーツがなくなった状態です。

実は私が下窓を外した際に、粉々になった鋳物パーツがポロポロと下に落ちてきました。恐らく粉々になったものが窓枠のレールに引っ掛かって、窓の開閉を阻害していたのだろうと思います。

こういう状況では、クラッチがセットのバランサーそのものを交換する以外直す方法はありません。勿論、片側だけでなく同様に劣化してきている反対側や上窓用も一緒に交換するのが基本ですから、窓1ヶ所当たり4本の交換用バランサーが必要です。

ただ、このバランサーは殆ど出回っておらず、アメリカの部品メーカーでもマーヴィンから入手するのに8~12週間程度の納期が掛かるというから、調達は結構厄介です。

また、インテグリティのバランサーの交換方法は、従来のマーヴィンのダブルハングやアンダーセン(Andersen)やハード(Hurd)といった他社のものとも全く異なります。

私も当初どうやって外すのか全く分かりませんでしたが、サッシのジャムライナー(側枠のレール)やバランサーの形状を細かくチェックしてようやく交換方法を理解出来ました。

部材の入手も大変で、尚且つバランサーの交換も厄介となったら、普通の住宅メーカー(建築業者)やお客様ご自身ではお手上げかも知れません。

輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。

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