愛知県のお客様からロジェールのガスコンロのメンテナンスをお願いしたいというご相談を頂き、昨日作業を行いました。
フランスのロジェール(Rosieres)は、製造中止になってから随分年月が経っていますが、未だに多くのファンを持っているお洒落なキッチンレンジです。
でも、交換用の部品の供給もアフターサービスもない状況の中、不具合を抱えたままお使いになっていらっしゃるお客様も多くいらっしゃるような気がします。
今回のお客様は取付けから15年程経っていらっしゃるそうですが、スイッチを捻るとカチカチ音はするものの、4口あるバーナーのうち一番大きな直径のものの火が付きにくくなってきていました。
カチカチ音がするということですから、電気を点火プラグに送るイグナイターと呼ばれるターミナル部品には問題がないと考えました。
あとは、バーナーのガス穴の詰まりや点火プラグの問題、電気配線の問題、ミスファイヤーといったことが考えられますが、部品交換が必要な修理は不可能です。
何れにしても、一度現場を見てみないと分かりませんから、出張費は掛かりますがダメ元でもご了承頂けるなら、メンテナンスにお邪魔しますという条件で伺いました。
写真は、コンロを分解して不具合箇所を修理した様子ですが、点火プラグの根元部分の電気配線が錆びて切れ掛かっていました。実際に触っている途中でプラグの根元で配線が切れてしまって、繋げることが不可能に思われる状況になってしまいました。
その時は焦りましたが、試行錯誤の上写真のように配線をプラグに繋ぐことが出来、スパーク(火花)は弱いながらも出るようになり、無事に着火するようになりました。(相当困難な作業でしたが・・・)
勿論、バーナーやコンロ周辺もきれいにメンテナンスをしましたので、火の勢いもよくなり、お客様からはまるで新品だった時のような状態になっているとおっしゃって頂きました。
こうして部品交換することなく修理を終えることが出来ましたが、点火プラグや配線の問題は今後もあり得ることだと思います。ですから、そういった部材の代替を海外から調達して、メンテナンスしていくことも考えていきたいと調達先の調査も開始しました。
勿論、そういったものが使えるかどうかはやってみないと分かりませんが、やらずに諦めるよりはダメ元で挑戦してみる方が前向きではないでしょうか。
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