長野県のお客様から輸入サッシの修理・メンテナンスが出来なくて困っているというご相談を頂きました。
輸入窓は、木製アルミクラッドサッシや樹脂サッシを作っていたサミット(Summit)です。
建具の木枠が腐っている箇所がいくつかあるそうですが、今日は浴室に取り付けられた樹脂サッシの網戸の話です。
写真がそのサッシに付いている網戸なんですが、網戸の一部に小窓のようなものが付いています。こちらの窓は、オーニングと呼ばれる下側押し出し式のサッシなんですが、建具(障子)を外へ押し出す形になる為、網戸を内側に取付けなければ窓が開きません。
ただ、網戸が室内側に付いていると、今度は網戸が邪魔して建具を外に開くことが出来なくなります。そこで、ロックレバーのハンドルがある部分だけ網戸に小窓を設けて、窓を開ける時だけその小窓からハンドル・ロックを外して外に押し出せるようにした感じです。
なかなか面白いことをアメリカ人は考えるものですが、この窓が浴室にある為に、網戸は常に温度差や湯気(湿気)・水分に曝され、更にカビやヌメリの付着といった問題が生じる状況になってしまいます。
網戸のフレームはアルミで出来ていて、ある程度の耐久性を持っているのですが、この小窓はプラスチックのフレームで小窓のヒンジは鉄の心棒が入っているので、どうしても劣化や錆びが発生します。
そういう厳しい環境にあるこうした網戸は、常に水分を拭き取ってケアしてあげる必要がありますが、やはり15年程度でメンテナンスをしてやるといいかも知れません。
因みに、アメリカ人が浴槽に入ることは滅多になく、シャワーブースで体を洗いますから、日本の浴室のように部屋中に湿気が充満するようなことはありません。ですから、窓に水分が付着することもないのです。
つまり、日本の住宅メーカーが欧米との使用環境の違いも考えずに、樹脂サッシなら水に強いだろうと安易に考えたのが間違いで、輸入サッシそのものの問題ではないということです。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
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