廻り子(Crown)で、こんなことも出来るんです

廻り子(Crown)で、こんなことも出来るんです

家づくりをする上で、出来るだけ予算を抑えてインテリアを美しくしたいというのは人情ですね。でも、国内の住宅メーカーでは、材料費や手間の削減と利益の増大を目指していますから、施主の思いがなかなか実現しないのも事実です。

欧米では、美しい枠材がたくさんありますから、こうしたものを工夫することで、予算とデザインとの両立を図ることが普通です。例えば、壁と天井とがぶつかる場所の「廻り子(廻縁)」。

これを入れる目的は、壁と天井とで違った動きをすることで生じる「割れ」を目隠しすることなんです。家は、季節の温度の変化や自分自身の重さによる圧縮力、地震や台風による揺れなどでコーナーやジョイント部分が動きます。何も入れなければ、そうしたクラックが露出してしまいますが、クラウンを施工することで目立たなくさせることが可能となります。ここを少し豪華にしてみましょう。まあ、普通に私たちが使うクラウンだけでも相当豪華なんですが、これに床と壁との見切り材である幅木(Baseboard)を逆さにして組み合わせます。

そうすると、写真のように、高さがあって装飾的な廻り子が出来上がるという訳です。

如何でしょうか、美しいでしょ。

勿論、2つを組み合わせて取り付けるのですから手間は倍掛かりますが、木製のモールディングでも材料費は大して多くはありません。多くのローコスト住宅では、コ-キングで誤魔化すだけで単純な廻り子すら取り付けしないなんてこともしばしばですが、将来割れた天井周りを見て寂しく思う人もいるでしょうね。(割れは、デザイン上問題ですが、構造的な問題である場合は少ないですから、耐震性などの心配はしなくてもいいと思います)

やり過ぎは、反って美しさを損ないますが、部分的に使えば効果は大きくなりますので、これから新築される方は、どうぞおうちでもやってみて下さい。また、リフォームでも施工可能ですが、DIYでは難しいかも知れません。その時は、私たちにプランや施工をご相談下さいね。

あと、ここの塗装は、ツヤのあるセミグロスのパラペイント(#8300 ウルトラセミグロス インテリア)で塗って下さいね。そうすると、ツヤなし(#4000 エリートスウェード インテリア )で塗ったドライウォールの壁とのコントラストが出て、その美しさも倍増します。

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