FIXドアは、取外しが困難

FIXドアは、取外しが困難

次の日曜に岐阜県の輸入住宅に伺って、掃出しサッシ(スライディング・パティオドア)の取外しを行ってきます。

輸入サッシは、木製アルミクラッドのマーヴィン(Marvin)社製。

ガラスの周囲から雨が浸入して、ドア建具の下枠が黒く腐ってきていますから、一旦外して新しい木枠に入れ替えるという作業が必要です。

可動側のドアであれば然程問題はないのですが、ハメ殺し(FIX)側のドアを外すとなると、どこのメーカーのドアでも非常な困難が伴います。

ハメ殺しというくらいですから、簡単に外せないように隙間もなくドアを固定するビス等も全く外からは見えない構造になっています。

勿論、私たちはハメ殺しのドアを外す方法は熟知しているのですが、それを以ってしても大変な作業となる為、あまりやりたくない仕事です。

一番厄介なのは、ドア枠の外側からハメ殺しのドアに向けて長くて太い頑丈なビスが隠し釘のように数本打ち込まれているという状況です。

ドア枠の外側ということは、外壁の中にビスの頭があるということですから、本来外壁を壊してビスを裏から抜くという方法になるはずですが、それをやったら大ごとになってしまいます。

ですから、ドア枠とドアとの間にあるかないかの僅かな隙間に薄い刃の金属カッターを入れて、太いビスを裁ち切るということをしなければなりません。

言うは簡単ですが、どの位置にビスが入っているかも分かりませんし、何本入っているかもはっきりしないのです。

勿論、刃を入れる隙間も、全くと言っていい程明いていないですから、ドアを傷付けないようにこの作業をするのは至難の業です。

私たちは、この時の為に専用の工具をいくつか準備して、どんな状況でも対処出来るように現場へ向かう訳ですが、この作業だけで半日は潰れてしまうと思います。

マーヴィンのサッシの修理の場合、以前は建具(障子)ごと新しいものに交換するという方法でしたから、不具合のある建具は壊そうが何しようが外せばよかったのですが、建具を補修して元に戻す方法しかない現状では、不具合のあるものでも丁寧に扱わなければ使いものにならなくなります。

それから、ハメ殺しドアを外すだけではなく、修理の為に一旦ドアを持ち帰りますから、その開口部から雨や空き巣が入らないようにしっかりした養生をしなければなりません。

これもなかなか面倒で気を遣う仕事ですから、普通のリフォーム業者さんがやるには無理があるかも知れません。

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