岐阜県の輸入住宅にお住まいのお客様から、輸入サッシの木枠が黒くなってきているので直せないかというご相談を頂きました。
サッシは、マーヴィン(Marvin)製アルミクラッド木製サッシ。
そういう状態のサッシは複数あるようで、程度の違いこそあれ修理が必要なのは明らかです。
以前からブログ記事等で書かせて頂いている通り、アルミクラッドサッシは外装をアルミのカバーで覆っていますが、長年使っていればカバーが及んでいないカバーのつなぎ目やガラスとの接点などから雨が建具(障子)の内部へと浸入してきます。
そうした水はアルミカバーで覆われた木枠の中に溜まり続ける為、そのうち木が腐ってきてしまいます。
ただ、中から腐ってくるので、最初は全く表面にその兆候は見られず、枠が黒くなってきた頃には木枠の中に空洞が出来る程腐っているという状況になります。
マーヴィンのサッシでは、こういう場合建具そのものを交換して対処をするのが一般的でしたが、マーヴィンが日本から撤退してしまった今は、部分的に建具枠を外して新しい木で枠を作る以外方法はありません。
ただ、外側のアルミカバーやウェザーストリップ(気密パッキン材)が装着出来るように細工をしなければなりませんから結構な手間が掛かります。
当然そういうことが出来る職人も国内では限られていますから、誰でもどこでも簡単にやれるという代物でないことはお分かりでしょう。
円安やインフレ等による材料高や職人の工賃の高騰などもあって、こうした修理は新品のものを買うよりも高価になることもしばしばです。
これから台風や梅雨で大雨が降るシーズンに突入しますので、まずはご自宅のサッシの状態をチェックすることが大切です。
もし新築から一度も外部の防水作業を行ったことがないということなら、早急にガラスの周囲等を防水処理する必要があります。
そうしておいて、建具木部に腐食や損傷が見受けられるようなら、それが広がらないうちに木枠の修理を行うようにして下さい。
もう一度言いますが、雨漏れは最初気付かないうちに進行します。パッと見うちは大丈夫だと思わずに、新築から10年以上経っていたらすぐに外部の防水対策を行いましょう。
<関連記事>: 運がいいのか悪いのか? (2024年7月13日)
<関連記事>: 腐ってもマーヴィン (2024年9月30日)
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの皆さんのお役に立てれば幸いです。
※ 「お知らせ」ページは、「カテゴリー」や「タグ」のキーワードをクリックすることによって、興味のある関連記事を検索頂けます。どうぞご活用下さい。古い日付の記事は、内容や価格が更新されている場合があります。尚、写真及び記事の著作権は、当社に帰属します。無断での転載・引用はご遠慮下さい。