ほんの数年前、国産のサッシメーカーが業界ぐるみで樹脂サッシの防火認定不正取得をしたという問題がありました。
それ以降、国内の防火地域では樹脂サッシが使用出来ないという状況となった訳ですが、今回ご紹介する樹脂(PVC)サッシは、カナダの窓の技術を導入しながら防火認定を取得しています。
樹脂なのにどうやったら火災の熱に耐え得るのかは、企業秘密でしょうから私には分かりませんが、樹脂は成形・加工するのが容易な為、安価で製作期間もあまり掛からないというメリットがあります。
また、輸入のPVCサッシを以前ブログでご紹介した際にお話ししたように、サッシのフレームがハニカム構造となっている為、アルミ製は元より木製サッシよりも断熱性能が高いという特徴を持っています。
当然、樹脂ですから万一の室内結露の際にも、本体が劣化を起こすことはありません。ただ、屋外の耐候性という観点からすると少し不安を抱いてしまうのですが、カナダではサッシは交換・リフォームするものという考えです。ですから、そうした文化を日本の住宅業界にも根付かせる必要があるかも知れませんね。
30年も経たないうちに解体される日本の家では、サッシを交換する前に家自体がなくなってしまうのですから、そこまで考える必要がなかったのですが・・・。
あと、このサッシは、Low-Eガラス(室外側)と耐熱強化ガラス(室内側)との断熱仕様ペアガラスになっているのですが、通常の防火サッシのような網入りガラスではありません。
細い針金が網の目に入ったガラスって、刑務所みたいで嫌ですよね。だって、そんなガラスの入ったサッシは、北米にはありませんから。まあ、それだけ日本の建築基準法に於ける防火規定って、国際的に見ても特殊なんでしょうね。まさにガラパゴスです。
あと、このサッシの樹脂には、酸化チタンが入っているので、日光に当たるとセルフクリーニングしてくれるそうです。(まあ、私はそこまで必要ないと思いますが・・・)
私自身は、火災の際に多少の時間稼ぎが出来る窓なんて、ぶっちゃけあまり意味がないと思っていますから、防火対応自体疑問に感じていますが、法律に沿う為にはこういう窓も必要なんでしょうね。
防犯性や遮音性、気密性(雨仕舞)に於いても高い性能を発揮する、北米の輸入サッシの技術を取り入れたこの樹脂サッシ。防火地域で輸入住宅をお考えの方は、ご相談下さい。
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