これを直すにはテクニックが必要

これを直すにはテクニックが必要

福岡のお客様から、掃出しサッシ(スライディングパティオドア)の鍵が破損したので交換したいというご相談を頂きました。

こちらのロックケース(バックセット)のロックラッチが破損して動かなくなっているようです。

ですから、ロックケースだけの問題であれば、ハンドルやロックレバーを交換する必要はないのですが、連動して壊れていれば同時に交換しなければなりません。

この輸入サッシのメーカーは、ヴァイスロイ(Viceroy)。カナダでも結構手広くやっていたメーカーですが、何年も前に倒産してしまいました。

また、ヴァイスロイのサッシに使われている部材は、非常に特殊なものが多く、こちらのロックケースやハンドルセットも他社では見掛けない代物です。

それでも、私たち ホームメイドは代替の交換部材を調達することは可能なんですが、写真の正面に写っているフェースプレート(カバー)だけは手に入れることが出来ません。

フェースプレートの奥にあるロックケース本体は入手可能ですから、既存のフェースプレートを本体から外して、新しい本体に付け替えてやれば使えるようになりますが、両者を接続する部分が鋳物で出来ている為に、取り外したり固定したりする時に割れて破損する可能性が非常に高いのです。

そういうことを慎重に作業しても、恐らく難しいと思いますので、破損した場合の補修方法を考えておかなければ、リスクの高い仕事になるかも知れません。

また、ロックラッチが破損した原因は、部品の経年劣化ではなく無理に操作をしたことだと思いますので、ロックが楽に掛けられる状況までドアの建て起こしを調整してやらないと、また同じトラブルになりますよ。

こうした部材の破損は、殆どが何もメンテナンスしていないことが原因の調整不足ですから、輸入サッシは悪くありません。でも、住宅メーカーや工務店のケア不足・知識不足を棚に上げて、これを製品不良だと主張する業者さんもいるらしいです。

何とも情けない話だと思いませんか?そういう点で、日本には建築のプロは少ないんでしょうね。

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