こちらは、輸入玄関ドアのドアヒンジです。
分厚い真鍮で出来ている蝶番が、長年使用してきたことで心棒周辺が摩耗しています。
また、摩耗したことで、ドア側の蝶番がドア枠側の蝶番よりも下がっている様子も見受けられます。
これを何とかしようとしたのか、蝶番を取り付ける為にドアの木に切り込みを入れた場所よりも蝶番の位置が上にずらされているようです。
ただ、位置を変えたにしてもヒンジの摩耗が止まる訳ではありませんから、更に重さでドアが下がっており、敷居にドア下が擦ってきたり、鍵の位置もずれてロックが掛けられなくなってきている状態です。
それにしても変なことがあります。それはドア側の蝶番の位置。
蝶番が摩耗して下がってきている場合、ドア位置も同様に下がってきますから、蝶番の取付け場所を定位置よりも下にずらして調整するものなんですが、写真では逆に蝶番位置を上げています。
こんな状況ではドアが更に下がった状態になってしまいますから、ドアの開閉がしづらくなったり鍵が掛けられなくなったりする要因になるはずです。
元々の取付け自体がおかしかったのか、ドアに3つ付いているドアヒンジがそれぞれ異なった状況で取り付けられているのか、途中で何らかの調整を行ってこうなったのか、この写真だけでははっきりしません。
神奈川県にあるおうちですが、実際に現場に伺って玄関ドア全体の納まりがどうなっているのかを確認して、バランスを見ながらヒンジ交換やドア位置の調整といったことを総合的に行う必要がありそうです。
因みに、お客様はこちらのドアをピーチツリー製とおっしゃっていましたが、ピーチツリーにはこのドアヒンジが付いていることはありませんから、恐らくカナダ製の輸入ドアではないかと思います。
(ピーチツリーのドアヒンジは非常に特殊ですから、お客様の言葉だけで部材を調達してしまうと、取付け出来ないなどの失敗をしてしまいます。調達する前に写真などで部材を確認をすることが非常に大切だと思います)
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