名古屋市の輸入住宅に現地調査へ伺った際に、ついでにここも見て欲しいということでチェックさせて頂いたアルミクラッドの木製ドア。
こちらのサッシのメーカー名はよく分かりませんが、観音開きの高級なフレンチテラスドアという仕様です。
ただ、25年間何もメンテナンスをしていないという状況で、ご覧のようにドアの木が黒ずんできていても、まあいいかという感じで放置をしてきたらしいです。
このまま何もしない状況では、木枠(框)が腐るだけでなく、ペアガラスの中に水が入り込み、ガラスの曇りや内部結露を起こす危険もあります。
こうしたドアが複数あるのですが、太陽や風雨に曝される南面のものは全てこのような状態になっていました。
残念ながら、このような状態になっているとドアそのものを交換するというのが一般的な方法ですが、窓メーカーもはっきりしない為交換用のドアを新しく製作してもらうということが出来ません。
マーヴィンもそうなんですが、国内からメンテナンスサービス事業を撤退させてしまったサッシ・メーカーのものは、基本的に建具類を新しく作ってもらうことが出来ないのです。
そこで苦肉の策として、腐ってきている木枠の部分を外して、そこの部分だけ加工・成形した木に入れ替えて修理するというやり方を行います。
ただ、費用を出来るだけ抑える為に途中で木をつなぐということもやりますから、そこの部分だけつなぎ目が見えてしまうかも知れません。
塗装などで出来るだけ気にならないように仕上げますが、気にして見ればどうしても見えてしまうことはご了承頂かなければなりません。(でないと、悪くなっていない部分も含めて、つながっている部分の木枠は全て交換するということになってしまい、費用も大幅に掛かることとなります)
勿論、こうした不具合の原因は、雨がガラスの周囲やアルミカバーのつなぎ目から入り込んだことですから、そういう部分の防水処理や室内側の木部も防水塗装をしてやることが大切です。
因みに、こういう不具合はメーカーの問題ではなく、ペアガラスのサッシというものは10年くらいでガラス防水を行わなければいけないということを、日本の住宅メーカーが全く知らなかったということが原因です。
ブームやトレンド、金儲けだけで家づくりをして、輸入資材のメンテナンスに何ら知識を持ち合わせていなかった住宅業界に責任があるように思います。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
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