熊本のお客様からご依頼を頂きましたスライディング・パティオドア(掃出しサッシ)の修理メンテナンスを行いました。
サッシは、リッチモンド(Richmond)製のアルミクラッドサッシです。
恐らくサッシ枠の下から侵入したシロアリが、雨漏れで枠が腐ったドア本体をも食べて被害が広がったのだろうと思いますが、両サイドのサッシ枠やハメ殺し(FIX)ドアと可動ドアにも被害が拡大していました。
両ドアの下枠だけでなく、側枠をも食べていましたから、大きなペアガラスといったものも一旦外して、ドアの枠全体を取り替えなければ修理不能といった大掛かりなメンテナンスでした。
2つのドアを外して名古屋まで持ち帰り、ドア枠の部材は交換の範囲をチェックした上で、食われた部分の木枠を新しく作り直すことが必要でした。
1枚当たり100kg近いドアを2枚熊本と名古屋を往復させなければならず、途中でガラスを破損させたら万事休すですから、結構難易度が高い案件だったと思います。
それでも、必要な材料や道具、適正な作業手順があれば、何とかなるもので、無事に修理を完了することが出来ました。
ただ、今回のドアの雨漏れは、以前ガラスを交換したサッシ屋さんのミスが原因であるかも知れません。
それは、本来強化ペアガラスの厚みが1インチ(約25mm)なければいけないのに、21~22mm程度しかありませんでした。
その分、外部のガラス押え(押縁)とペアガラスとの間に隙間が生じて、そこから雨がドア枠の下枠等に浸入し木部を腐らせたと思います。
そうなった処にサッシ枠を経由してシロアリがやってきて、ドアの木枠を食べてしまったというのが実情でしょう。
お客様はシロアリの被害を大きく感じていらっしゃるようですが、この問題は雨漏れという複合要因があっての不具合ですから、今回その両方に対処することで将来のトラブルを防げるはずです。
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