昨日、千葉のお客様から、輸入サッシについていくつか修理のご相談を頂いた旨記事に書かせて頂きましたが、今日はそのうちの2つ目をご紹介しましょう。
サッシは、昨日と同じハード(Hurd)製のアルミクラッドサッシ。ボウウィンドウと呼ばれる弓なりになった豪華な出窓には、5つのケースメントサッシ(クランクハンドルで横に開いていく窓)が取り付けられています。
そのうちの右端の建具(障子)に付いているペアガラスの内側ガラスのみが、突然割れてしまったそうです。幸い外側のガラスは損傷していませんから、雨風の問題や防犯上の支障は出ていない状態ですが、このままではあまり気持ちがいいことはないですね。
ものがガラスに当たって割れるということはよくあることですが、ペアガラスの場合、熱割れと呼ばれる自然現象でガラスが破損することがあるようです。それは、外気と室内の温度との差が大きくなる冬場や、1日の気温差が極端な状況の時や太陽光が強く当たった時に起こります。
ペアガラスは、国産でも輸入でも2枚のガラスの周囲をスペーサーと呼ばれる気密保持材でガチガチに固めています。温度差が大きい時は、ガラスそのものの膨張や収縮が発生するのですが、周囲を固められていると、ガラスがサイズ変化した際逃げ道がありません。
その歪みがストレスとなって、ペアガラスが突然割れてしまうのです。勿論、ガラスの上に小さな傷のようなものが付いていたり、ガラス自体に僅かな不純物が含まれていたりすることも要因となります。
こうしたことは、事前に避けたりする術はありませんから、運に左右されるといっても過言ではありませんが、急激な温度変化に気を付けるということも対策の一つです。
ハードのケースメントサッシは、ガラスのみの交換は出来ませんので、可動する建具ごと交換となりますし、多少形状が新しくなっていますから他のケースメントとは若干の違いが出てしまいます。
それでも、20年以上前に施工されたサッシでも、既存のボウウィンドウにはピッタリと納められる寸法の建具をメーカーは作ってくれますので、その点は有難いですね。
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