防火下地なら、これでも大丈夫

防火下地なら、これでも大丈夫

日進市の輸入住宅のお客様から木質サイディングが雨や結露で腐ってきたので、外装リフォームをしたいというご相談を頂きました。

通常であれば、輸入の木質サイディングでも雨等で腐ることはないのですが、特殊な構造で施工がされていた為、サイディングの内側から腐ってきてしまいました。

それは、外壁の防火規定をクリアする為に苦肉の策でやられたのですが、サイディングと構造材との間に薄い鉄板を全面に張るというものでした。

確かに、木のサイディングだけでは外からの火災等で建物が燃えてしまうというリスクがありますから、表面のサイディングが燃えても下地に鉄板が入っていれば、それ以上中に火は入らないはずです。

(実際には1000度以上になる火災の場合、暫くすると鉄板も溶けてしまいますから、僅かに火災を遅らせる効果しかないですし、火災が起きれば窓ガラスが割れて火が中に入るので然程意味がない気がします)

それで、20年以上昔の建築基準法をクリアして、このおうちは新築出来たのですが、夏場にクーラーを付けたおうちでは鉄板部分が冷やされて屋外の湿気が水滴に変わってしまいます。

そうなると、鉄板に接している木質サイディングに夏場は水が常に付着することになりますから、MDFのようにふやけて素材がボソボソになってしまうのです。そうなった状況で、雨も追い打ちを掛けますから、どんどんサイディングは傷んでくるということになる訳です。

今回のリフォームでは、費用を抑えるという目的と防火構造を維持するという前提で、木質サイディングだけを撤去して、鉄板の上から新たに樹脂のサイディングを施工するという方法を取ろうと考えています。

本来であれば鉄板も撤去したいという思いはありますが、そうすれば防火認定のある重い窯業系サイディングを取り付ける必要がありますし、そうすると10年毎に外装の塗り直しも必要になります。

樹脂サイディングは、水が付いても腐りませんし、薄くて軽い為建物にも重量的な負担が掛かりません。また、樹脂そのものに色の顔料が練り込んである為、20年経っても色落ちせずに塗り直す必要もないのです。

(随分メンテナンス期間が延びるという意味で、一生塗替えが必要ないということではないですよ)

北米ではよく使われる素材ですが、日本でもこういうものを使って建物をおしゃれにしてみては如何でしょうか?

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