愛知県のお客様から木製の玄関ドアの木が剥がれて、隙間が空いて困っているという相談を頂きました。
ご覧のように、ドアパネルの鏡板の一部が外側に大きく反っているのが分かります。
材質はオークのようで、相当な堅さがあり、簡単に曲げて直せる代物ではありません。
ハンドルやロック金物を見ると、国産のものが使われているようですから、ドア自体も国内で製作されたものかも知れませんが、メーカーは定かではありません。(金物類が現在も入手可能かどうかは分かりません)
輸入の木製ドアであれば、鏡板部分は周囲の枠材に差し込んで固定されているのが普通ですが、このドアは枠の部分に載せてあるだけのようにも見えます。
こういう仕事では、雨が多く当たる外部ドアに木が使ってあるというだけで、将来こういうトラブルが発生するであろうことは予見されるはずですが、新たに木製ドアに挑戦したようなメーカーではそういう知見もなかったのかも知れません。(あくまで私の推測ですが・・・)
こういう場合、一旦ドアを玄関から外して、作業場でゆっくり時間を掛けて反りを修正していくという方法しかありませんが、粘りのない古い木だけに途中で割れてしまう可能性だってあります。(当然責任は負えませんし・・・)
また、修理作業の間、玄関を開けっ放しにする訳にもいきませんから、開口部を何かで閉鎖してしまう必要もあります。(どこか別の所から出入りして頂かなくてはいけません)
そういうことから考えて、修理費用や時間は相当掛かりますし、ドアやドア枠そのものを外壁から外して交換してしまった方がお客様にも迷惑が掛からない最善の方法かも知れません。
愛着があってお金に関係なく直したいという方であれば、修理して差し上げることを考えますが、将来的なメンテナンスを考えると輸入の木製玄関ドアや金物類を施工させて頂いた方がいいように思います。(直しても、また反ってくるかも知れませんし・・・)
さて、お客様はどのように選択されるでしょうか。こればかりは価値観の問題ですから、私共がこれ以上の提案は出来ません。
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