建物と土間ポーチとの境い目が危ない

建物と土間ポーチとの境い目が危ない

昨日、一宮のお客様の処へ伺って、玄関ドアのドア枠の交換を行ってきました。

ドア枠は、シロアリに喰われて何ヶ所か穴が明いた状態にまでなっていましたから、どこまで中が喰われているか心配でした。

状況によっては、壁なども剥がさなければならないということもありますから、お客様としても心配だったと思います。

写真は、玄関ドアの吊元のドア枠を外した様子です。ドア枠の下地となっていた構造材の2x4が見事に喰われてボロボロになっています。この様子を見ると、中の方までずっと喰われているような気になりますが、実際はこの2x4材が1本喰われていただけで、その奥は全く無傷でした。

その点では不幸中の幸いでしたが、このトラブルの原因は、玄関ポーチのタイル土間と建物内のタイル土間との間にあるのが一般的です。両方の土間は、それぞれ別々に土などを入れた上で、モルタルを流し込んで表面を固めた状態でタイルが張られています。

つまりタイルの下は土がある為、シロアリたちが通路(蟻道)を作りやすい構造になっていますし、土間同士の境い目には何らかの隙間が生じていることから、そこを伝ってシロアリが上がってきてしまうという問題が生じます。

玄関ポーチを建物から少し離して作るとか、ポーチの高さを建物の土台よりも低い位置にするとか、建物内は土間にせず床を組んだ上にタイルを張るとかいった工夫をすれば、敷地内のシロアリが建物に侵入するリスクは少なくなります。

シロアリの習性をしっかり把握した上で、どういった構造にするかをちゃんと考えてくれる住宅会社に依頼をしないと、何十年か後にこうしたトラブルが発生するかも知れないのでご注意下さい。

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