国立感染症研究所は2021年4月23日に、新型コロナウイルスの変異ウイルスについて重症化する割合は5.5%だったとの調査結果を公表した。従来株の約1.6%よりも高いということだが、94%の人は無症状か軽症なんですね。
次に、コロナに対するワクチンですが、予防効果が高いと言われるファイザー社製で、発症しなかった確率は95%だったという報告がありました。
上記の2つのことから考えられるのは、ワクチンを打っても打たなくても、コロナに感染した後、相当数の割合で無症状の人がいるということのような気がします。
それって、ワクチンの有効性はすごい高いという報道が、少し誇張されているのではないかという疑問を抱かせる要因とも思われます。
ワクチンは、疑似感染を体の中で起こさせて人間の免疫能力を高めるということをする訳ですから、本物のコロナに感染しても同様の免疫システムは発動すると思います。
ワクチン接種者の重症化率は公開されていませんから、変異ウイルスに対してどのくらい重症化しにくくなるかは分かりませんが、重症化しそうな人にワクチンを打った段階で社会や経済を元通りの状態にしても、医療がひっ迫したりより多くの人が死んだりすることはないのではないかとも思います。
ワクチンがある程度出回った段階で、コロナでひっ迫した経済を正常化したり、自殺者を減らしたりする方が、大切なのではないでしょうか。
勿論、無症状や軽症の人は増えると思いますが、それで医療が崩壊するというのはないはずです。これからは、感染者数ではなく、重症者病床の数だけを追うべき時期が来ているかも知れません。
因みに、ブルームバーグの報道によると、集団免疫に最も近かった国と言われるインド洋の島国 セーシェルの保健省は5月10日、コロナウイルスに現在感染中の人数が2486人に達し、そのうち37%は2回のワクチン接種を済ませていたと発表しました。1週間前の感染者数は1068人だったそうです。
これを聞くと、ワクチンによる変異株への感染阻止は、新しいワクチンへの改変をしない限り難しい情勢となってきているとも思えます。やはり、感染を阻止してコロナを根絶するという方法ではなく、重症化をさせないように弱者対策をした上で、社会を普通に戻して集団感染・集団免疫を狙っていくことが、最も合理的な対策ではないでしょうか。
何れにしても、政府が考える帰結点が全く示されないのは、彼らの能力不足か意志薄弱のどちらかなんでしょうね。
医者でも感染症の専門家でもない私が何を言うかと思われる方もいるでしょうが、今の政府よりは案外いい線を突いているかも知れませんよ。
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