これから数年は高くなる

これから数年は高くなる

一部のニュースでも取り上げられていますが、世界的に木材価格の高騰が始まっています。

それは、アメリカの経済が好調な上に、各国政府が財政緩和に踏み切っていることによって、世界的な金余りで安い金利でローンが組める状況の為、アメリカでは空前の新築・リノベーションブームが起きているからなんです。

それなら日本は関係ないと考える人もいるかも知れませんが、アメリカの材木価格が従来の数倍にもなって、高かった日本の材木でもアメリカへ輸出して十分ペイ出来る状態になっているのです。

以前なら日本からアメリカへの輸出なんて考えられませんでしたが、それによって国内でも木材の取り合いになりつつある状況です。

当然、中国やシベリアといった地域からもアメリカに向けて材木が集まってしまいますから、日本へ回す余裕などないのです。だって、日本人は各国の材木を安く買い叩いてきましたから、日本に売るよりアメリカに売った方が利益は多いですからね。

更に、海運も中国が船を一手に集めるということをやっている為に、日本への船便が確保出来ないという事態も発生しています。ですから、運よく材木を確保出来たとしても、日本へ運ぶ手段がないという状況にもなってきています。

この傾向(大幅な金融緩和)は、新型コロナが終息するまで続くでしょうから、この先数年は材木だけでなく住宅建材の価格も大幅に上がり続ける可能性が高いと思われます。

また、地球温暖化によって世界的な森林の縮小が起これば、更に高騰するでしょうから、木造建築は高級住宅になる日が来るかも知れません。

新築が減っている日本の住宅産業ですが、今後それに拍車が掛かることは火を見るよりも明らかですから、安い新築を購入したいという消費者は木造住宅の品質や施工に注意する必要があるのではないでしょうか。

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