先日、マーヴィン(Marvin)社製ベイウィンドウについて、ケースメントサッシの建具(障子)交換を行ってきたという記事を書かせて頂きました。
建具の下枠部分が腐って黒くなっていたのですが、私たちは数年前にこのサッシのガラスの周囲を防水処理して対策を打っていました。
ですから、こんなふうに木枠が腐ってくるなんて、想定外だったのです。
そこで、外してきた古い建具について、どこから雨が入ってしまったのかを検証してみました。まずは、防水処理をしたガラスの周囲。建具を横に寝かせて、ガラスの上に水が溜まるように水道の水を流してみました。
その結果、水はずっとガラスの上に溜まったままで、ガラスの周囲から建具の中へ染み込んでいくことはありませんでした。季節の温度変化や湿度の変化で木枠やアルミカバーが動いて、ガラスの周囲に何らかの隙間が出来たのかと考えましたが、そうではないようです。
今度は、建具を上下逆さまにして、腐って穴が明いたところから水を流してどこから出てくるかを見てみました。そうしたら、建具の最上部の木と木のつなぎ目から、水が出てくるではありませんか。
建具の上から下まで1.2m程度あるのですが、その途中どこからも水が抜けてこないで、雨が建具の下まで落ちていたということです。ご覧のように防雨や気密の為のウェザーストリップを越えて、雨が木部にまで達していたという状況や木枠のつなぎ目に隙間が明いていたということが原因だったと考えられます。
今後はガラスの防水だけでなく、建具の上部をもチェックして万一つなぎ目が開いているような場合は、そこも防水処理を行おうと思っています。また、木部には防水塗装を施す必要があることを確信しました。
やはり、どうして木が腐ったのかを後で検証してみるということは大切ですし、こうした経験が多くの輸入サッシの不具合を未然に防ぐということにつながるはずです。
輸入サッシの雨漏れは、建具枠にダメージを与えるだけでなく、ペアガラスの内部結露も引き起こしますから、早めに防水対策を行わなければいけません。
<関連記事>: オペレーターも一緒に交換 (2021年2月16日)
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