こちらは、アンダーセン(Andersen)社製4枚引き分けの掃出しサッシですが、屋外側の化粧パネルが剥がれてきたので、辛うじてコーキングで接着して持たせている状況です。(コーキングもあまりきれいではないですね)
これは、ガラスとドア枠との境目から雨が侵入し、中に入り込んだ水が表面に張ってあった薄い化粧パネルを剥がしてしまったというトラブルです。
こうなると、剥がれてきた部分だけを接着しても、奥の方で接着していない部分はそのままになっていますから、そのうちまた別の処で剥がれてきます。
アンダーセンの古いスライディング・パティオドアではこうした不具合が起こりがちですが、防水処理の劣化が主な原因です。
外壁の塗り直しなどの際に、サッシ自体の防水もやり直せばいいのですが、塗装業者は外壁とサッシとの取り合い部分は防水処理しますが、サッシそのものの雨漏れに対しては全く知識がありません。
日本はペアガラスが採用された歴史も10年そこそこでしかなく、ガラスを防水するという文化はありません。だから、輸入サッシをメンテナンスするなんてことはあり得ないことという状況ですから、サッシの不具合は放置されているのが現状です。
今回、アンダーセンの建具ドアを4枚共新しいものに交換して修理する形になりますが、構造開口の高さ自体が1cm近く押し潰されているという現状に、規格通りのサイズのドアを入れ込むというのは至難の業です。(ドア上には、建物の巨大な重量が常に圧し掛かっています)
これらのドアをちゃんとサッシ枠に入れることが出来る専門家は、国内でもそれ程いないでしょうし、将来の雨漏れ対策を同時に実施してくれるという人間は更に少ないかも知れません。
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