昨日、大治町にある輸入住宅のサッシ・メンテナンスを行ってきました。
様々な作業を行ったのですが、今日はその一つをご紹介しましょう。
写真は、2階のベランダに取り付けられたミルガード(Milgard)社製掃出しサッシの下枠レールの部分を写したものです。
シルバーのレールの周辺が黒ずんでいるのが分かります。ここは元来白い樹脂で出来ていますから、こんなに黒くなることはありません。
こちらのおうちは、周囲を畑に囲まれており、周りの家も少し離れた位置にあることから、風当たりも少し場所です。ですから、風に運ばれて細かな砂ボコリや排気ガスの油汚れなどが飛んできます。
また、南東からの台風の強い風雨が、このサッシを直撃します。お客様曰く、台風や強い雨の時にサッシのレールに雨が溜まり、サッシ枠を乗り越えて室内側に水が溢れてくるそうです。
普段、この部分を見ても水抜きの穴のようなものは見られないのですが、実は金属レールを外すとサッシの両サイドに小さな水抜き穴が見えてきます。万一下枠に雨が入り込んでも、そこから外に開けられたドレンホールへと雨水が流れていって、排水されるという仕組みになっています。
サッシを開閉したりすれば、砂やホコリは自然と溜まっていく状況ですし、戸車が付いたドアの下はどうしても僅かな隙間が明いてしまいます。
ですから、何も掃除しなければ、砂ボコリが徐々に下枠内に溜まっていき、そのうちレール下の水抜き穴を塞いでしまいます。その後、台風で雨が下枠内に吹き込んでくれば、自ずと雨が溜まってしまい排出出来ない水が室内へとオーバーフローすることとなります。
輸入サッシが高性能な為に、高い気密性が反って雨を呼び込んでしまうということはあるのですが、それに加えて日頃の掃除不足が台風の際の大きなトラブルとなることを意識しなければいけません。
レールを外して掃除するとレールを曲げてしまう恐れもありますから、素人の人にはお勧めしませんが、半年に一度レール枠だけでもきれいにして頂ければ、ある程度オーバーフローを防げるように思います。
勿論、水抜き穴が詰まってしまいどうしようもないという場合は、私たちのような専門家に依頼して、分解掃除をしてもらうようにして下さい。掃出しサッシのレールからのオーバーフロー問題は、この原因が結構多いと思いますから・・・。
あと、雨の当たりが頻繁だったせいか、ペアガラス内のスペーサーにヒビ割れや錆びが出てきています。取り敢えず、ガラスの周囲等に防水処理はしましたが、近い将来ペアガラスの交換が必要だと思います。
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