東京のお客様から、ペアガラスの外側のガラスが割れたので修理をして欲しいという相談を頂きました。
写真では分かりにくいですが、内側のガラスは網入りになっていて、外側はクリアガラスという構成です。
こちらの窓は、ペラ(Pella)社のオーニング・サッシで、網入りということから防火地域対応のサッシであることが分かります。(現在の基準では、網入りにしても防火規定をクリア出来ませんが、当時はこれで適応されました)
オーニング・サッシというものは、本来建具(障子)の下側が開いていくという構造のサッシなんですが、ハンドルの位置が右枠にあることから、こちらは右側が開いていくケースメント・サッシのように施工されていることが分かります。
つまり、反時計回りに90度回転されて取り付けられたという状況です。ただ、こうした施工は通常あまりお勧め出来るものではありません。
サッシは、上から雨が降ってくるという前提で雨仕舞をしていますが、90度回してしまうと弱点である下枠側が側面にきてしまいます。(回転させる前提で雨仕舞を考慮してメーカーが製作を見直したという場合はOKですが、そういったことが行われているケースは稀です)
だからと言ってすぐにサッシが雨漏れしてしまうというものではありませんが、リスクが大きくなることは確かです。
こうやって取付けされた窓を根本的に施工し直すとなると大ごとになってしまいますから現実的ではないかも知れませんが、今回ガラスが割れた機会にサッシの防水処理をやり直すなどの是正策を講じることが大切です。
勿論、根本的な対策ではありませんから、それで安心しないで常に雨仕舞を注意するようにして欲しいと思います。
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