こちらの写真は、ハード(Hurd)製ダブルハングに取付けられていたバランサー・シューです。
窓の両袖に内蔵されているバランサーのバネをこの部品に引っ掛けて、建具(障子)に付けられたピボット・バーをこの部品の穴に差し込んで建具とバランサーを連結します。
つまり、これがなければ、バランサー・スプリングの力で建具を吊り上げることが出来ないという大切なパーツです。
ただ、この部品はご覧の通り、樹脂で出来ています。非常に丈夫に作られてはいますが、それでも15年も経つと厚みが薄い部分が劣化して割れるということがあります。
そうした不具合が、窓の両袖の片側であったとしても、片方のバネだけでは重い建具を持ち上げるような力はありません。
ですから、そこのサッシは開かずの窓と化してしまう訳ですが、通常不具合があるのはこのバランサー・シューだけで、バネに問題がないのが殆どです。(バネについては、既に窓メーカーからの供給がありませんから、代替えパーツを探しています)
今回も窓の両袖に付いている樹脂製のサイド・ジャムを取り外した後、そこに内蔵されたバランサーを引っ張り出してバランサー・シューを交換しました。(でも、この交換作業が結構大変なんですが・・・)
勿論、これで元通り窓の開閉がスムースに出来るようになりました。
ハードのダブルハングをお使いの皆さん、サッシが開けられなくなったとお困りでしたら、ちゃんと直りますから一度ご相談下さい。(他社のダブルハングでも基本的な構造は同じですから、不具合部品さえ交換すれば直せると思いますよ)
<関連記事>: 木製サッシにもバランサーは存在する (2019年6月24日)
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方は、お問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの皆さんのお役に立てれば幸いです。
※ 「お知らせ」ページは、「カテゴリー」や「タグ」のキーワードをクリックすることによって、興味のある関連記事を検索頂けます。どうぞご活用下さい。古い日付の記事は、内容や価格が更新されている場合があります。尚、写真及び記事の著作権は、当社に帰属します。無断での転載・引用はご遠慮下さい。