こちらの写真は、クレストライン(Crestline)社製のアルミクラッド・ケースメントサッシを開けた処です。
建具(障子)の下端の右角辺りが黒ずんで損傷しているのが分かります。
この窓は、吹き抜けのあるリビングの2階の高さに取り付けられたケースメントなんですが、高さが5m程度になるような場所ですから、素人のお客様が開け閉め出来る感じではありません。
こんな場所であれば、ハメ殺しのFIX窓にすべきかも知れませんが、時には空気の入れ替えなどをするだろうと考えたのでしょうか、開閉可能な窓が施工されていました。(尚、ハメ殺しでもサッシの雨漏れはしますから、注意が必要です)
でも、そういう考えは、実際には現実的ではありません。お客様が新築してから一度も開けたことがない「開かずの窓」と化してしまったという訳です。
ただ、そんな窓でも触っていないのですから、問題が起こる可能性は低いように思うのですが、実はサッシのロックがされていない状況で僅かに建具が開いていた状況でした。
それも南側の風当たりの強い場所でしたから、台風の強い雨風の際はそこから雨が侵入していたことは十分に考えられます。
勿論、それだけではこうはなりませんから、ペアガラスの周囲から雨が内部に侵入して、徐々に木部を腐らせてしまったのが原因です。そこに窓が開いた状態が重なった為に、木の腐れの進行を早めたということが言えるでしょう。
現状としては、あまり状態がよくないとは思いますが、このままあまり触らないということであれば、劣化した木部や塗装を少し落としてやって、そこに防水塗料のティンバーケアを塗ってやれば、ある程度このままの状態を維持出来るかも知れません。
更に、足場を使って外側からガラスの周囲などに防水処理をしてやれば、ベストでなくともベターな状況は作れるように思います。
ただ、これで安心するのは禁物です。常にこの窓を気にして、状況が変だなと感じたらすぐに対処する必要があると思います。
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