上げ下げ窓の建具を固定しておく為に使われるのが、チルトラッチ。
建具内蔵型が多いのは木製サッシのアルミクラッドですが、こうして建具の上に取り付けるタイプは、シングルハングの樹脂サッシの多くに見受けられます。
このチルトラッチは、建具を窓枠に固定して建具が上下する際でも窓枠から外れないようにするものなんですが、ラッチの上に付いているレバーを動かすと、固定が解除されて建具が室内側に倒れ込むという仕組みです。
そうなることで、建具の外側を掃除したり、バランサーの交換や建具の修理・メンテナンスを行えるようにもなります。
ただ、建具の上に取り付けるタイプのチルトラッチは、全体が露出している為に太陽の紫外線を長年浴びてしまいますから、素材の樹脂がボロボロに劣化してしまうという宿命があります。
建具や窓枠の方も樹脂で出来ていますが、こちらはポリ塩化ビニールで出来ていて、チルトラッチのような硬質プラスチックではありません。ですから、樹脂サッシ全体は意外に劣化も少なく長持ちなんですが、チルトラッチは15年程度で新しいものと交換が必要です。
ただ、このチルトラッチは、サッシ・メーカーによってもシリーズによっても形やサイズも様々なものが使われていますから、既存のものと合致するような部材を調達しなければなりません。ですから、海外メーカーからこの部品を取り寄せるには、正確な寸法や形状、取付け穴の位置の確認が欠かせないのです。
こんな小さな部品にどれだけの時間や手間を掛けて調達するかを考えると割に合わない商売かも知れませんが、誰かがやってあげないと輸入住宅がこの日本からなくなってしまいます。
<関連記事>: フレームに内蔵されたチルトラッチ (2019年1月18日)
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