最近、立て続けにマーヴィン(Marvin)の掃出しサッシの不具合についてお問合せを頂きました。
と言っても、普通のスライディング・パティオドアではなく、防犯性が高く値段も少々高価だったセーフティ・プラス・スライディング・パティオドア(Safe-T-Plus Sliding Patio Door)と呼ばれる片引きの掃出しサッシです。
こちらに付いているハンドルロックがうまく機能せず、鍵が掛からなくなってしまったというトラブルなんですが、これに対処する方法があまりなくなっているという現状があります。
それは、何年か前にマーヴィン自体が、このシリーズの生産を打ち切って、メンテナンス用のパーツや交換用の建具(障子)も製作しないという方針を打ち出したからです。
この掃出しサッシは、日本国内の輸入住宅でも多く出回り、少し高級志向を狙ったデザインのおうちでよく見かけます。今回のお客様もハンドルにあるロックのサムターンは動くものの、鍵が掛からないという状態になっているそうです。
お客様にはそういった事情を説明し、ダメ元になるかも知れないが現場調査及び調整作業にトライするかどうかをお伺いしました。部品自体の不具合ではなく、単なる部品の位置のずれの修正で直るようであればいいのですが、万一部品の交換が必要となると直らない可能性が高くなります。
そういった時どうすればいいのかをマーヴィンにも尋ねたのですが、サッシ全体の交換以外方法はないとのこと。いや~、それはちょっときついでしょ~。だって、ロック部分を修理すれば、全然そのまま使えるサッシですもんね。
これを外壁から外して交換するとなると、内装側もきれいに元通りにしなきゃいけないし、サッシの周囲からの雨漏れのリスクも一定程度発生します。(そういうことがないように施工するのがプロですが、リスクは絶対ゼロにはなりません)
勿論、国産サッシなら部品が手に入らなくなることはよくあることではありますが、長くお使い頂けるだけのクオリティやアフターサービスがあってこその輸入サッシでもありますから、補修部品だけでもマーヴィンには何とかしてもらいたいものです。
最悪、調達可能な部品メーカーや品番くらいは、教えてもらえないものでしょうかねぇ。何れにしても、直せるかどうか一度やってみます。
——————————————
追伸(2018年10月8日):
今日、鍵を直しに伺ってきました。鍵の部品は調整が必要でしたが、何とか使うことが出来ました。ただ、上下に飛び出すデッドロック・バーが、下枠のストライク金物にうまく入らない状態でした。
当初は、ストライクの位置の調整で直せるかと思っていましたが、うまくいきません。そこで、何十キロもある重いドアをサッシ枠から外して、ドアの上下にある金物類を調整したら、スムースに鍵が動くようになりました。お客様にもお手伝いを頂きましたが、無事修理・調整完了です。
——————————————
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの皆さんのお役に立てれば幸いです。
※ 「お知らせ」ページは、「カテゴリー」や「タグ」のキーワードをクリックすることによって、興味のある関連記事を検索頂けます。どうぞご活用下さい。古い日付の記事は、内容や価格が更新されている場合があります。尚、写真及び記事の著作権は、当社に帰属します。無断での転載・引用はご遠慮下さい。