バランサーは、正常なものも同時交換がお勧め

バランサーは、正常なものも同時交換がお勧め

アンダーセンのダブルハングの糸切れ

愛知県の輸入住宅にお住まいの方から、アンダーセン(Andersen)のダブルハング(上げ下げ窓)に付いているバランサーの吊り糸が切れたので交換したいというご相談を頂きました。

そのおうちは、新築から28年の月日が経っているとのことですが、一度もバランサーを交換したことがないそうです。

通常、10~15年程度で交換時期を迎えるバランサーですから、おおよそ倍の年月を使い続けたというのは驚異的かも知れません。

バランサーの糸が切れると、重い建具(障子)をバランサーが持ち上げてくれなくなりますから、上げるのに相当な力が必要ですし、上げてもすぐに落ちてきてしまうので、破損の危険が生じます。

ですから、糸切れを起こしたサッシについては、開かずの窓になってしまい、長年空気の入れ替えも出来なくなるというパターンが多いのです。

今回のご相談では4ヶ所程度のサッシで糸切れを起こしているようで、他にもダブルハングは10ヶ所もあるそうです。

ナローラインのバランサーについては、メーカーは未だに供給を続けていますから、交換不能に陥る心配はありませんが、交換作業は慣れていないと結構大変です。

同時期に製造された窓やバランサーは、メンテナンスのタイミングもほぼ同時期来ていると言っても過言ではありません。

今回悪くなった4ヶ所のバランサーを交換する案もありですが、近いうちに他も糸が切れて交換に伺うことが想定されますから、長い目で費用を抑えたいのであれば、全てのダブルハングのバランサーを交換しておいた方が安上がりな気がします。

また、何ヶ所か建具の木枠が腐ってきているという不具合もあるということですから、建具の交換と一緒にウェザーストリップの交換や外側のガラスや枠の防水処理をやっておくのが一番だとも思います。

ただ、長年蓄積されたたくさんの不具合を一気に全部直すというのは、費用も時間もそれなりに必要となりますから、予算とタイミングを考えながら優先順位を付けて修理することを行って欲しいと思います。

だからと言って、不具合を更に長いこと放置してしまうと、更に修理費用が上がってしまうことにもなりかねませんから、対処は出来る限り早めにすることを心掛けて下さいね。

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