先日、とある商業施設へ行ってきました。その建物には下屋があって、手の届きそうな場所に屋根が来ていました。
ふと見ていると、私たちもよく使う屋根材のアスファルトシングルが張っているではありませんか。
そこで撮った写真が、こちら。破風(はふ、ケラバとも言う)と呼ばれる屋根の端は、ガルバリウム鋼板の鈑金材で納められています。
破風の部分は、屋根材の横面が露出しますから、雨が屋根材の下に入り込むリスクが生じます。特に重ね張りをするアスファルトシングルやカラーベストのような薄い屋根材では、重なり部分に隙間が生じます。
そういう弱点をカバーする為に、こうした鈑金材で処理するというのは、極々普通のことではありますが、そうでない施工も見られます。(北米では、ここにシングル材を下張りするケースもあります)
次に、鼻隠しと呼ばれる軒先部分ですが、こちらは通常のアスファルトシングルが1枚張られているだけでした。一番下に見える鈑金材の上に、2枚薄い屋根材が張られているように見えますが、実はベースとなる薄い材料の上に化粧のものが接着した状態で1枚の屋根材という構成のものですから、屋根材は2枚ではなく1枚なんです。
アスファルトシングルの軒先の施工は、通常捨て貼り用のシングル材(スターター)を下地材として取り付けてから、通常のシングル材を重ね張りしなければなりません。こうすることで、強風による雨の吹き上げ(雨漏り)等から屋根を守ることが可能となります。
ただ、以前から申し上げているように、通常屋根材と言われている表面材は、防水を司る本来の屋根材ではありません。
その下に敷かれている下地材のアスファルトルーフィングが屋根材としての防水機能を果たしていますから、これを如何に太陽光や風雨からカバーしていくかが、アスファルトシングルの役目となっているのです。
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