台風21号が去り、関西、北陸、北海道の各地に大きな爪痕を残したと思ったら、今度はその北海道で震度7の地震が起きました。
私たちのお客様も屋根材が飛ばされたり、掃出しサッシのレールから水が溢れてきたりと、大変な状況だったとの連絡を頂きました。
写真は、先回の台風20号の風で剥がれたアスファルトシングルの屋根材です。
ご覧のように、屋根材を留めていた釘の頭から、スポッと抜けてしまったような状態で、屋根用防水コーキングがしっかり利いていたせいか、下側の屋根材に張ってあった飾り部分が上の屋根材にくっついています。テープを剥がすように風が一気に屋根材を吹き飛ばしたと言ってもいいかも知れませんね。
さて、こうした屋根材が家から吹き飛ばされて、隣の家のアルミの雨戸を凹ませたり、車のボディーを傷つけたりした場合、その責任はどこにあると思いますか。
実は、台風の風に責任があるので、屋根が剥がれたおうちの人には責任が及びません。つまり、飛んできて当たった側の人が自分で直すというのが、正しい民法なのです。
ただ、こういう場合、自分の処の屋根だと分かっていますから、お隣などから文句を言われたりすると、道義的には自分たちの責任を感じて、修理代を持つなんてことはよくあるようです。
こういう場合に備えて、今では火災保険の特約で近隣への被害を賠償するといったことも出来るようです。保険屋さん曰く、こうした特約は田舎の人は絶対付けて欲しいという要望が多く、都会の人は責任外なんだからと付けないで加入する方が多いそうです。
仲のいい近隣とのトラブルを避けたい地方の厚い人情と、隣の顔も知らないというドライな都会の人とでは、考え方も大きく違うということでしょう。
そうそう、ちょっと前に新潟で大火がありましたが、これも他の家屋への類焼については責任を問われませんでした。ただ道義的には相当なプレッシャーがあったでしょうから、そこに住み続けることは難しかったと思われます。
さて、自宅の屋根の補修については、10年前なら20万円以下では保険金が下りないという火災保険契約が多いようですが、6~7年前からは免責も数万円からという保険内容になっているようですから、一度見直しをしてみるのもいいでしょう。
(尚、廃材等の処分費は保険適用外ですから、補修の見積が全額下りる訳ではないので、要注意です)
あと、火災保険は屋根の補修ばかりか、塀や門扉、フェンスやカーポートの屋根などの補修も保険金で賄えるものが多くなってきているようです。
台風だけでなく、火災や地震、津波や洪水、火山の噴火など日本列島では災害が起きない場所はない状況になってきました。保険の加入も必要ですが、家を補修メンテナンスしてくれる経験のある建築屋を確保しておくことも、長く家を維持する秘訣かも知れません。
勿論、こうした災害から命を守ることが最優先ですが・・・。
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