今日は、南東海上から西へ向かって強い台風12号がやってくるという変な気象状況となっています。
いつもは、九州や四国、近畿を通過する間に勢力が衰えてくるという感じなんですが、今回は太平洋から直接東海地方に上陸する可能性があるという点では、強い警戒が必要な気がします。
ただ、お昼を過ぎても天気は穏やかですし、恐怖感を感じられる兆候は何一つないというのが警戒心を緩ませるのかも知れません。
台風の強い風雨が予想される名古屋ではありますが、そういう時に一番気になるのは雨漏りでしょう。雨漏りは屋根からだけでなく、外壁や軒、サッシ及びドアそのものやその周囲といった所からも発生します。
写真は、サッシのコーナー部分を捉えたものですが、サッシの周囲の外壁に塗られた塗り壁材のジョリパットに隙間や割れが見受けられます。
また、外壁材が薄っすら緑色に変色している部分もあるようですから、この壁は比較的陽が当たらず湿気が多い場所なのかも知れません。
サッシと外壁材とでは材質が違いますから、温度や湿度によって起きる伸縮作用の度合いも違います。その為、こうした接点の部分が割れてくるというのは、ある意味仕方がないことですし、それを想定した施工が求められます。
つまり、こういった表面的な部分が割れても、その中にある下地の部分で雨や風を食い止める工夫が大切となります。
勿論、外壁材にも柔軟性があって割れにくい素材のものを用いることは大切ですが、壁の中に通気層を設けて構造から一定の距離を保ったり、ウェザーメイトプラスのような特殊な透湿性防水シートやサッシ周りの防水テープを正しく施工したりすることが、バリアを複数作ることにつながるのです。
実際に雨漏れが室内側に出てくれば、こうした部分からの雨水の侵入が疑われますが、室内には何も問題がない場合には、外壁にクラックがあったとしても、実際に構造にまで雨漏れしているかどうかを外から確認する手立てはありません。
だから、雨漏れが目に見えない場所で進行していたなんてことが、十数年経って見つかるという不具合も多いのです。
なかなか外見からの判断は難しいかも知れませんが、気になる所は実際に手で触れてみたり、私たちのような建築のプロに非破壊検査をお願いするなどして、定期的に外装の雨漏れをチェックすることも必要かも知れませんね。では、皆さん、今晩の台風12号に十分気を付けて下さいませ。
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