小さな被害でも壊される日本の住宅

小さな被害でも壊される日本の住宅

熊本地震後の益城町木造住宅残存割合

2年前に起こった熊本県の大地震。その後の復興も道半ばという報道もあります。

そんな中、複数の大学が被害の大きかった益城町に入って、建物の状況調査を行ったそうです。

その速報値を「日経xTECH」がまとめたものがこちらです。

大きく損壊したという判断の「崩壊」や「倒壊」、「大破」で、殆どの住宅が解体された状況が分かります。ただ、殆ど壊れなかったという判断の「小破」や「軽微」でも、30%~50%を超える家屋が解体されたという状況です。

破損が少ないということから判断すると、建物は比較的新しく耐震性も確保された家であったろうことが窺えます。そういう状況でも解体されたということは、住む人がいなくなった空き家であったり、今後の地震を恐れて他の土地に移ってしまったりした人もいたのだろうと思います。

そこには、日本が抱える高齢化の問題や地方の過疎化の問題が垣間見えます。ただ、それだけで済まされるものではないとも思います。

耐震性があっても家そのものの価値がない、貴重な街の財産という建物になっていない陳腐な住宅だとも言えるのではないでしょうか。

デザインや素材が素敵な建物であれば、直して住みたいという人もいるでしょうし、中古住宅として市場に流通することも可能なはずです。

今や耐震性があるというのは、当たり前の日本です。今、行政や住宅業界が一体となって推進しようとしているのが、長期優良住宅や住宅の性能アップです。

でも、そんな住宅でも魅力がなければ、今回のようにすぐに壊されるのが日本の現状です。欧米のように、普遍的なデザインや高品位な素材で家づくりをすることをもっと考えるべき時代ではないでしょうか。

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