柔軟性や耐久性が高い外壁の塗り壁材として、スタッコフレックスを以前紹介しましたが、アメリカにはこれと全く同じと言っていい材料がいろいろあるようです。
ピュア・アクリル100%の液体に無機の骨材を混ぜて左官仕上げを行うのですが、素材自体が柔らかくて外壁の伸び縮みに柔軟に対応するという点でも同じです。
今回紹介する塗り壁材の名は、「コットンウォール(Cotton Wall)」。
ご覧のように、プラスチックの薄板にこの塗り壁材を塗って折り曲げても全く割れは入りません。
また、素材がアクリルですから、水分は通さないが空気は通す性質も私共が掲げる中気密・高断熱の考え方や雨漏れ・壁体内結露の対策に合致します。(但し、下地構造が正しくないと機能しませんので、ご注意を!)
そういったことから、恐らく耐久性はスタッコフレックスもコットンウォールもほぼ同じだけの期間持続するものと思われます。写真のバックには色見本も写っていますが、アメリカらしく美しいカラーが揃っている感じですね。(特注色も対応可だそうです)
こうした材料は、新築時に外壁の仕上げ材として塗り付けるのが一般的ですが、私たちは割れが入った外壁の修復に使います。
ジョリパットのような塗り壁の外壁の場合、構造体の動きの変化や外気の温度による伸縮によって、窓周りや外壁パネルのつなぎ目からクラックが入ることがあります。そういう時に、しっかりした下地施工を行った上で、こうした柔軟性のある材料を塗り込むことをするのです。
勿論、最後の仕上げには、ピュア・アクリル100%の外装用パラペイントで塗装して仕上げれば、完璧だと思います。(但し、そこまでやっても、人間は自然には敵いません。私たちは極力割れにくいようにリスクを減らすことだけしか出来ません)
<関連記事>: 折っても割れないパラペイント (2018年4月23日)
<関連記事>: クラックの入らない塗り壁 スタッコフレックス (2011年1月25日)
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